平均年収ランキング2026で20位(1,599万円・平均35.4歳)。TOP20で最も若い平均年齢で滑り込んだのが、2024年11月に東証グロースへ上場したばかりの戦略コンサルティングファーム、グロービングです。
創業は2017年、コンサル事業の本格開始は2021年。わずか数年でランキング常連の大手と並ぶ報酬水準に達した新興ファームの中身と、コンサル転職市場での位置づけを整理します。
出典: 同社有価証券報告書(2026年9月時点の最新期)ほか公開情報。順位は平均年収ランキング2026参照
グロービングの提供価値は「戦略を描いて終わり」ではなく「クライアントが自走できるまで実行に入り込む」こと。さらにコンサルで得た知見をSaaS化するクラウドプロダクト事業を併走させ、人月ビジネスの限界を超えようとしている——ここが従来型ファームとの違いです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社 | グロービング株式会社(証券コード277A・東証グロース)。2017年1月、輪島総介氏・林直毅氏が神奈川県鎌倉市で設立。2024年11月29日上場 |
| 創業者 | 代表の輪島総介氏は三菱自動車を経てアクセンチュア、PwCコンサルティングに在籍したコンサル出身の経営者 |
| 事業 | ①コンサルティング(戦略〜実行支援、生成AI活用に強み)、②クラウドプロダクト(セールススイート等の自社SaaS) |
| 成長 | コンサル事業本格開始(2021年)から数年で売上数十億円規模へ急拡大。パートナークラス中心の中途採用で人員を増強 |
| 位置づけ | グローバルファーム出身者による国産ベンチャーファーム。上場企業としての透明性を持つ点が同規模ファームとの差別化 |
1,599万円という平均を平均年齢35.4歳で読み解くのがこの会社の正しい見方です。総合商社の2,000万円は平均42歳の数字であることを考えると、年齢補正後の水準はTOP20の中でも上位級。構造はコンサル業界の標準で、コンサルタント800万〜1,200万、マネージャー1,300万〜1,800万、パートナーはそれ以上+株式インセンティブという職位階段が水準感です(公開情報ベースの推計)。上場企業なのでストックオプション等のエクイティが絡み得る点は、大手ファームにはない魅力として提示できます。
ビジネスは2階建てです。1階のコンサルティング事業は、日本の大企業のトップマネジメント向けに戦略から実行までを一気通貫で支援するモデルで、特に生成AIの業務実装を強みとして打ち出しています。2階のクラウドプロダクト事業は、コンサルの知見をSaaS(営業支援・調達分析等)としてプロダクト化する試み。コンサル業界の宿命である「人が増えないと売上が増えない」人月構造に、ストック型のプロダクト収益を重ねる設計です。リスクを言えば、急成長ファームの常として採用の質の維持と大型案件への依存度が試金石。上場企業ゆえ有報・決算で成長の質を確認できるのは、候補者にとって安心材料です。
コンサル転職市場でのグロービングの位置づけは、「大手ファームの中堅〜シニアが、裁量と上場ベンチャーの成長果実を求めて移る先」です。採用はパートナー・マネージャー級への注力が公表されており、BIG4・アクセンチュア・戦略系の在籍者が主戦場。若手ポテンシャル採用の門は相対的に狭いと考えるべきです。エージェントの実務は、①大手での案件実績を「業界×テーマ×役割」で棚卸しする、②「なぜ大手を出てベンチャーファームか」に成長スピード・経営との距離という前向きな軸を作る、③ケース面接と実績プレゼンの両方を準備させる。コンサル業界の全体地図はコンサル転職 完全ガイド、大手との比較はベイカレント・アクセンチュアと並べて提案してください。