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Founding Story

10X​の​創業​ストーリー育休中に​作り続けた家族の​食事から。​献立​アプリを​畳み、​スーパーの​裏側を​作るまで

創業ストーリー 2026.09.20
この記事の要点
  • 10Xは、育休中に家族の食事を作り続けた矢本真丈氏がメルカリ出身の仲間と2017年に創業した会社である。消費者向けの献立アプリから、小売企業のネットスーパーを支える基盤へと転換し、EC化率1.5%の日本の食品流通を裏側から変えようとしている。
  • 育休中の台所で
  • 自分で作るのをやめ、支える側へ
  • 開発も運用も、まとめて引き受ける
  • 1.5%を、どこまで上げられるか
  • 1.5%を、15%へ

10X(テンエックス)は、スーパーマーケットやドラッグストアがネットスーパーを立ち上げるための基盤を提供する会社です。

創業者の矢本真丈氏の原点は、育休中に家族の食事を作り続けた日々でした。最初は消費者向けの献立アプリから始めましたが、それを畳み、小売の裏側を支える側へと大きく舵を切ります。

Founded2017年6月メルカリ出身の2人が創業
Pivot2020年ネットスーパーの基盤へ転換
EC Rate1.5%日本の食品のEC化率
AT A GLANCE
ひと目でわかる
FOUNDED
2017.06
10Xを創業
TURNING POINT
2020
イトーヨーカドーが採用
TODAY
現在
スーパー・ドラッグストアに広がる
記事中の事実を要約したものです。出典は本文末の「この記事の情報源」をご覧ください。

Chapter 01年表|10Xの歩み

TIMELINE
10Xの歩み
HISTORY ─ 創業から現在まで
2017.06
10Xを創業メルカリ出身の2人で
2017
献立アプリ「タベリー」を開発自社でネットスーパーも試す
2020.05
「Stailer」をリリース小売向けのネットスーパー基盤
2020
イトーヨーカドーが採用コロナ禍でネット需要が急増
2021.07
約15億円を調達流通総額の拡大へ
現在
スーパー・ドラッグストアに広がる小売の裏側を支える
公式発表・報道・経営者インタビューなどの公開情報で確認できたもの。

Chapter 02原点|育休中の台所で

矢本真丈氏は、総合商社の丸紅、NPO、母親向けのECを手がけるスタートアップ、そしてメルカリでプロダクトマネージャーとして経験を積みました。

転機は育休でした。家族の食事を毎日作り続ける中で、献立を考え、買い物をし、料理をするという毎日の負担の大きさを身をもって知ります。2017年6月、メルカリの同僚だった石川洋資氏とともに10Xを創業しました。

毎日の食事は、誰もが向き合い続ける課題だ。自分が台所に立ったからこそ、その不便が事業の種に見えた。10Xの出発点

Chapter 03転換|自分で​作るのをやめ、​支える側へ

最初に作ったのは、献立から食材を注文できるアプリ「タベリー」でした。自分たちでネットスーパーを運営することも試しました。

しかし、食品を届けるには、在庫も物流も店舗も要ります。そこで10Xは、すでに店舗と在庫を持つ小売企業が、ネットスーパーを始められるようにする方向へ転換します。

当初(タベリー)転換後(Stailer)
顧客消費者スーパー・ドラッグストア
役割自分で売る小売の販売を支える
強み献立の提案開発・運用・分析をまとめて引き受ける

2020年5月に小売向けの基盤「Stailer」をリリースし、献立アプリはその後終了しました。自分たちが一番得意なことに集中するための決断でした。

Chapter 04仕組み|開発も​運用も、​まとめて引き受ける

Stailerは、ネットスーパーに必要なデータベース、消費者向けのアプリ、分析の道具、そして日々の運用までをまとめて提供します。料金は月額の費用と、売上に応じた分配の組み合わせです。

小売企業は大きな初期投資をせずに、本格的なネットスーパーを始められます。コロナ禍でネットでの買い物の需要が急に高まったこともあり、イトーヨーカドーやライフ、ドラッグストアの薬王堂などが採用しました。

Chapter 05現在地|​1.5%を、​どこまで​上げられるか

日本の食品のEC化率は1.5%ほどで、海外に比べて大きく遅れています。裏を返せば、伸びる余地が非常に大きい市場です。

10Xは、自分たちが表に立つのではなく、日本中のスーパーが自らネットで売れるようにする道を選びました。主役は小売企業であり、10Xはその裏側を作る。育休中の台所から始まった問いは、日本の食品流通そのものを変える仕事になっています。

Chapter 06市場|1.5%を、​15%へ

GROCERY EC
日本の食品のEC化率と、10Xが描く目標
いまの食品のEC化率約1.5%
10Xが目指すネットスーパーの比率15%
経営者インタビューにもとづく。EC化率は食品の売上のうちネットで売られる割合。

日本の食品のEC化率は1.5%ほどで、海外に比べて大きく遅れています。矢本氏は、ネットスーパーの比率を15%にする世界を作ると語っています。今の10倍です。

その競争相手として名前を挙げたのは、大手のネット通販でした。スーパーが自前でネット販売の力を持たなければ、顧客は別の場所へ流れていく。小売企業が自分の顧客を、自分の手で守れるようにすることが、10Xの仕事の意味です。

基盤の流通総額について、2年で10倍以上を目指すという目標も掲げました。

Chapter 07資金|段階を​踏んだ調達

FUNDING
主な資金調達(億円)
0.56
2017年12月
2.5
2019年5月
3
2020年5月
約15
2021年7月
同社の発表と報道による。

創業の年の12月、著名な起業家など個人の投資家から5,600万円を集めて出発しました。2019年に2.5億円、Stailerを始めた2020年5月に3億円、そして2021年7月には約15億円を調達しています。

注目すべきは、事業を大きく変えたあとに調達が大きくなっていることです。消費者向けのアプリのままでは届かなかった規模に、小売の裏側を支える事業へ移ったことで手が届きました。方向を変える決断が、会社の天井を引き上げた例です。

For Agentsこの物語を、面談でどう使うか
プロダクト職の候補者と話すとき

消費者向けアプリから小売向けの基盤へ転換した例です。誰の課題を解くかを決め直す判断の大切さを伝えられます。

メルカリ出身者の起業を語るとき

大手の事業会社でプロダクトを作った経験を持つ2人が創業しています。キャリアの延長線上の起業の形を示せます。

小売業界の変化を説明するとき

日本の食品のEC化率は1.5%ほどです。伸びしろの大きい市場で、裏側を支える仕事があることを伝えてください。

KEY POINTS
この記事のポイント
1原点|育休中の台所で矢本真丈氏は、総合商社の丸紅、NPO、母親向けのECを手がけるスタートアップ、そしてメルカリでプロダクトマネージャーとして経験を積みました。家族の食事を毎日作り続ける中で、 献立を考え、買い物をし、料理をするという毎日の負担 の大きさを身をもって知ります。
2転換|自分で作るのをやめ、支える側へ最初に作ったのは、献立から食材を注文できるアプリ「タベリー」でした。自分たちでネットスーパーを運営することも試しました。
3仕組み|開発も運用も、まとめて引き受けるStailerは、ネットスーパーに必要なデータベース、消費者向けのアプリ、分析の道具、そして日々の運用までをまとめて提供します。料金は月額の費用と、売上に応じた分配の組み合わせです。

この記事の情報源

  • 企業の公式サイト(沿革、会社概要、代表メッセージ)
  • 創業者・経営者が登場した公開インタビューおよび寄稿
  • 新聞・経済メディアの報道
確かめられていないこと創業当時の社内の詳しい経緯や、公表されていない数値については、一次資料で裏づけられないため記載していません。本文中の「〜と語られる」「〜とされる」という表現は、関係者の証言や報道にもとづくもので、公式に確認されたものではありません。
記事中の数値は、各時点で公表されていたものです。最新の状況は各社の開示をご確認ください。本サイトの方針は免責事項およびポリシーに記載しています。

よくある質問

Q
10Xの創業者は誰ですか?
A
矢本真丈氏です。丸紅、NPO、スタートアップ、メルカリを経て、2017年6月にメルカリ出身の石川洋資氏と共同で創業しました。
Q
10Xは何をしている会社ですか?
A
スーパーやドラッグストアがネットスーパーを始めるための基盤「Stailer」を提供しています。開発・運用・分析をまとめて引き受けます。
Q
創業のきっかけは?
A
矢本氏が育休中に家族の食事を作り続け、献立・買い物・料理という毎日の負担を身をもって知ったことです。
Q
なぜ事業を転換したのですか?
A
食品を自ら届けるには在庫・物流・店舗が必要なため、すでにそれらを持つ小売企業のネット販売を支える方が、自社の強みを生かせると判断しました。
Q
日本の食品のEC化率はどれくらいですか?
A
約1.5%とされ、海外に比べて大きく遅れています。10Xはネットスーパーの比率を15%にする世界を目指しています。
Q
10Xの資金調達は?
A
2017年12月に5,600万円、2019年5月に2.5億円、2020年5月に3億円、2021年7月に約15億円を調達しています。
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本記事は編集部の支援実務の経験に基づく見解です。個別の状況により最適な進め方は異なります。
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執筆・編集: THE AGENT 編集部
運営: 株式会社Sync Ascent(事業立ち上げ・採用コンサルティング)。数千名規模のキャリア支援と人材紹介事業立ち上げの実務経験に基づき、現場で使える情報だけをお届けします。|最終更新: 2026.09.20
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