この記事の要点
- IVRyは、リクルート出身の奥西亮賀氏が2019年に創業した電話応対のAI企業である。起業直後に銀行からの電話を取り逃して融資を失った経験から、必要な電話だけをつなぐ仕組みを作り、97業界に広げたうえで会話データの活用へ進んでいる。
- 取り逃した、銀行からの電話
- 出るべき電話だけを、つなぐ
- 街のラーメン店から、大企業まで
- 電話から、会話のデータへ
- 7〜8割は、出なくていい
IVRy(アイブリー)は、AIで会社の電話応対を自動化するサービスを作る会社です。
始まりは、創業者自身の失敗でした。起業したばかりの頃、営業電話だと思って無視した電話の中に、銀行からの融資の確認の電話が混じっていた。その一本を取り逃したことで、融資の話は立ち消えになりました。
Founded2019年3月リクルートを経て創業
Price月3,000円最短5分で始められる
Industries97業界全都道府県に導入
AT A GLANCE
ひと目でわかる
TURNING POINT
2021.12
シリーズAで3億円を調達
記事中の事実を要約したものです。出典は本文末の「この記事の情報源」をご覧ください。
Chapter 01年表|IVRyの歩み
TIMELINE
IVRyの歩み
HISTORY ─ 創業から現在まで
2015
リクルートに新卒入社新規事業の立ち上げを担う
2020.11
「IVRy」を正式リリース月3,000円から使える電話の自動応答
2021.12
シリーズAで3億円を調達初めての外部調達
2025.11
シリーズDで40億円を調達大企業向けのデータ活用へ
現在
対話AIの基盤へ電話・メール・チャットのデータを生かす
公式発表・報道・経営者インタビューなどの公開情報で確認できたもの。
Chapter 02原点|取り逃した、銀行からの電話
奥西亮賀氏は1991年生まれ。同志社大学の大学院で情報工学を学び、2015年にリクルートへ新卒で入社しました。保険やECの事業で、新規事業の立ち上げから成長の戦略づくりまでを担います。
2019年3月に起業した当初、奥西氏は会社の代表電話を自分の携帯電話にしていました。かかってくるのはほとんどが営業電話。いちいち出るのが面倒で、大半を無視していました。
ところがその中に、進めていた融資についての銀行からの電話がありました。取り逃したことで、審査はなかったことになります。
会社にかかってくる電話の7〜8割は、出なくても困らない。でも残りの1割に、会社の命運を左右する電話がある。その両方を満たす仕組みが必要だった。IVRyの着想
Chapter 03仕組み|出るべき電話だけを、つなぐ
アイブリーは、かかってきた電話にAIが自動で応対し、必要な電話だけを担当者につなぐサービスです。通話の内容は自動で文字に起こされ、AIが要約するので、すべてを聞き返さなくても中身がわかります。
月3,000円から、最短5分で使い始められる手軽さにこだわりました。ITに詳しくない人でも直感的に使えるよう、画面の作りにも工夫を重ねています。
Chapter 04広がり|街のラーメン店から、大企業まで
電話に困っているのは、大企業だけではありません。営業中に電話が鳴り続ける街の飲食店やクリニックこそ、人手が足りず困っていました。
アイブリーは97を超える業界、47すべての都道府県に広がりました。労働力が減っていく日本で、電話という昔からある仕事に、人の時間を取られ続けることの損失は小さくありません。
Chapter 05現在地|電話から、会話のデータへ
大規模言語モデルの進化で、電話・メール・チャットといった、形の決まっていない会話のデータが活用できる時代になりました。
2025年11月、IVRyはシリーズDで40億円を調達し、大企業向けに会話のデータを活用する基盤の提供を始めます。電話を減らす道具から、顧客の声を経営に生かす仕組みへ。起業直後の一本の電話から始まった事業は、形を広げ続けています。
Chapter 06電話の実態|7〜8割は、出なくていい
CALLS
会社の代表電話にかかってくる電話の中身(目安)
創業者と経営陣のインタビューにもとづく目安。大事な電話は全体の1割ほどとされる。
奥西氏によれば、会社の代表電話にかかってくる電話の7〜8割は営業電話です。一方で、本当に大事な電話は全体の1割ほど。その1割を逃さないために、残りの9割にも人が出続けているのが、多くの会社の実態でした。
とりわけ困っているのは、少ない人数で店を回す街の飲食店やクリニックです。営業中に鳴り続ける電話が、目の前のお客さんへの対応を妨げていました。
Chapter 07成長|月3,000円から、40億円の調達へ
FUNDING
主な資金調達(億円)
同社の発表による。資本金等は準備金を含め86.1億円。
2021年12月、初めての外部調達として3億円を集めたIVRyは、2025年11月のシリーズDで40億円を調達しました。資本金等は準備金を含めて86.1億円にのぼります。
利用は累計で1万5,000アカウントを超え、有名ラーメン店、ビジネスホテルのチェーン、大手電機メーカー、中古品の大手チェーンなど、業種も規模もさまざまです。
そして今、電話だけでなくメールやチャットも含めた顧客とのやり取りのデータを、大企業が経営に生かせるようにする基盤づくりに進んでいます。取り逃した一本の電話から始まった事業は、会話のデータの会社へと変わりつつあります。
For Agentsこの物語を、面談でどう使うか
原体験を志望動機にしたい候補者に創業者自身の失敗がそのまま事業になった例です。自分の体験を仕事に結びつける考え方を示せます。
リクルート出身の起業を語るとき新規事業の立ち上げを経験した人が、身近な不便から事業を作っています。大企業での経験の生かし方の一つです。
中小企業の人手不足を説明するとき電話という日常の仕事に人の時間が奪われています。業務の自動化が中小企業ほど効く理由を伝えられます。
KEY POINTS
この記事のポイント
1原点|取り逃した、銀行からの電話奥西亮賀氏は1991年生まれ。同志社大学の大学院で情報工学を学び、2015年にリクルートへ新卒で入社しました。
2仕組み|出るべき電話だけを、つなぐアイブリーは、かかってきた電話にAIが自動で応対し、 必要な電話だけを担当者につなぐ サービスです。通話の内容は自動で文字に起こされ、AIが要約するので、すべてを聞き返さなくても中身がわかります。
3広がり|街のラーメン店から、大企業まで電話に困っているのは、大企業だけではありません。営業中に電話が鳴り続ける街の飲食店やクリニック こそ、人手が足りず困っていました。
この記事の情報源
- 企業の公式サイト(沿革、会社概要、代表メッセージ)
- 創業者・経営者が登場した公開インタビューおよび寄稿
- 新聞・経済メディアの報道
確かめられていないこと創業当時の社内の詳しい経緯や、公表されていない数値については、一次資料で裏づけられないため記載していません。本文中の「〜と語られる」「〜とされる」という表現は、関係者の証言や報道にもとづくもので、公式に確認されたものではありません。
よくある質問
A奥西亮賀氏です。同志社大学大学院で情報工学を学び、リクルートで新規事業に携わった後、2019年3月に創業しました。
AAIで会社の電話応対を自動化するサービス「アイブリー」を提供しています。必要な電話だけを担当者につなぎ、通話を自動で文字起こし・要約します。
A起業直後、代表電話を自分の携帯にしていて営業電話を無視していたところ、その中にあった銀行の融資の電話まで取り逃がし、審査が立ち消えになった経験です。
A月3,000円から、最短5分で使い始められます。
Q会社にかかる電話のうち、大事な電話はどれくらいですか?
A創業者によれば、代表電話にかかってくる電話の7〜8割は営業電話で、本当に大事な電話は1割ほどとされます。
A2021年12月のシリーズAで3億円、2025年11月のシリーズDで40億円を調達しています。資本金等は準備金を含めて86.1億円です。
Ask AIこの記事をもとにAIに相談する
記事の内容を前提にして、あなたの状況に合わせた答えをAIに出させます。質問を入れて「ChatGPTで相談」または「Claudeで相談」を押すと、記事の要点と質問がセットになった状態で開きます。
記事本文の要点(見出しと本文の抜粋)がそのままAIに渡ります。Geminiは自動入力に対応していないため、押すとプロンプトをコピーしてGeminiを開きます。貼り付けて送信してください。候補者の実名・企業の機密は入力しないでください。AIの回答は記事の内容に基づく参考情報です。
本記事は編集部の支援実務の経験に基づく見解です。個別の状況により最適な進め方は異なります。
THE
AGENT
執筆・編集: THE AGENT 編集部
運営:
株式会社Sync Ascent(事業立ち上げ・採用コンサルティング)。数千名規模のキャリア支援と人材紹介事業立ち上げの実務経験に基づき、現場で使える情報だけをお届けします。|最終更新: 2026.09.20
← ナレッジ一覧に戻る