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Founding Story

AMD​の​創業​ストーリーフェアチャイルドの​営業部長が​作った​2​番手が、​50​年後に​Intel​を​抜くまで

創業ストーリー 2026.09.20
この記事の要点
  • AMDは1969年創業、50年間Intelの2番手だったが、製造を手放して設計に集中し、設計を一から作り直すことで逆転した。業界の順位は技術の前提が変わるときに動くことを示している。
  • 営業が作った、半導体会社
  • 捨てた二つのもの
  • 分業が、垂直統合を上回るとき
  • 順位は、固定されない

AMDは、50年間2番手だった会社が、逆転した事例です。1969年、フェアチャイルドの営業部長だったジェリー・サンダースが創業しました。Intelの創業から1年後です。

2010年代前半には存続が危ぶまれる状態でした。そこから設計を作り直し、製造を手放し、性能でIntelを上回る製品を出すまでになります。

Founded1969年Intelの1年後
Turn2014年リサ・スー就任
Modelファブレス製造をTSMCへ
AT A GLANCE
ひと目でわかる
FOUNDED
1969
ジェリー・サンダースが創業
TURNING POINT
2009
製造部門を分離
TODAY
2017〜
「Ryzen」「EPYC」
記事中の事実を要約したものです。出典は本文末の「この記事の情報源」をご覧ください。

Chapter 01年表AMDの歩み

1969ジェリー・サンダースが創業フェアチャイルドの営業部長からの独立
1980年代Intel互換CPUの製造IBM PCの二社購買という条件が後押し
2006ATIを買収グラフィックス技術を獲得
2009製造部門を分離ファブレス化。設計に集中する構造へ
2014リサ・スーがCEOに設計を一から作り直す方針
2017〜「Ryzen」「EPYC」データセンター市場でシェアを拡大

Chapter 02出自営業が作った、​半導体会社

Intelの創業者は技術者でした。AMDのジェリー・サンダースは営業出身です。

この違いは文化に表れます。技術者が作った会社は技術の正しさを重んじ、営業が作った会社は顧客が何を求めているかを重んじる。どちらが優れているかではなく、判断の起点が違います。

候補者に企業文化を説明するとき、創業者の職種は有力な手がかりになります。リクルートの営業文化、サイボウズの技術者文化、シスコの研究者文化。

Chapter 03転機捨てた二つのもの

AMDの復活は、二つの「捨てる」判断から始まっています。

捨てたもの時期結果
自社の製造設備2009年巨額の設備投資から解放され、設計に集中
既存の設計2014年〜一から作り直し、性能で逆転

製造を手放すことは、当時の半導体業界では自社の一部を失うに等しい判断でした。しかし最先端の工場は1つで数兆円。自社製品だけでは回収できません。

持つべきものと、持たなくていいもの。持たないと決めた瞬間に、資源が本業に集中する。ファブレス化の効果

Chapter 04構造分業が、​垂直統合を​上回るとき

AMDは設計、TSMCは製造、という分業です。Intelは両方を自社で持つ。

分業が有利になったのは、製造の投資規模が一社では賄えなくなったからです。TSMCはAMD、Apple、NVIDIAなど世界中の注文を集めて設備投資を回収できる。

この構造は人材業界にも似た形があります。すべてを自社でやるか、集客・面談・企業開拓を分けるか。規模が小さいうちは一人が全部を担い、大きくなると分業が効率的になります。

Chapter 05教訓順位は、​固定されない

50年間2番手だった会社が、数年で性能の優位を得ました。業界の順位は、技術の前提が変わるときに動きます。

候補者が業界1位の企業だけを見ているとき、この事例は有効です。今の順位より、何に賭けているかを見るほうが、5年後の判断としては正確です。

For Agentsこの物語を、面談でどう使うか
候補者が業界1位にこだわるとき

順位は技術や市場の前提が変わると動きます。今の順位より、その企業が何に賭けているかを見る視点を渡してください。

企業文化を推測するとき

創業者の職種は文化の手がかりになります。技術者が作った会社と営業が作った会社では判断の起点が違います。

自社の分業を考えるとき

規模が小さいうちは一人が全部を担い、大きくなると分業が効くようになります。切り替えの時期を意識してください。

KEY POINTS
この記事のポイント
1出自営業が作った、半導体会社Intel の創業者は技術者でした。AMDのジェリー・サンダースは営業出身です。
2転機捨てた二つのものAMDの復活は、二つの「捨てる」判断から始まっています。捨てたもの 時期 結果 自社の製造設備 2009年 巨額の設備投資から解放され、設計に集中 既存の設計 2014年〜 一から作り直し、性能で逆転 製造を手放すことは、当時の半導体業界では自社の一部を失うに等しい判断でした。
3構造分業が、垂直統合を上回るときAMDは設計、 TSMC は製造、という分業です。Intel は両方を自社で持つ。

この記事の情報源

  • 企業の公式サイト(沿革、会社概要、代表メッセージ)
  • 創業者・経営者が登場した公開インタビューおよび寄稿
  • 新聞・経済メディアの報道
確かめられていないこと創業当時の社内の詳しい経緯や、公表されていない数値については、一次資料で裏づけられないため記載していません。本文中の「〜と語られる」「〜とされる」という表現は、関係者の証言や報道にもとづくもので、公式に確認されたものではありません。
記事中の数値は、各時点で公表されていたものです。最新の状況は各社の開示をご確認ください。本サイトの方針は免責事項およびポリシーに記載しています。

よくある質問

Q
AMDの創業者は誰ですか?
A
ジェリー・サンダースです。フェアチャイルドセミコンダクターの営業部長だった彼が、1969年に創業しました。
Q
AMDはどう復活したのですか?
A
2009年に製造部門を分離して設計に集中し、2014年就任のリサ・スーのもとで設計を一から作り直したことによります。
Q
ファブレス化の利点は何ですか?
A
最先端の工場は1つで数兆円かかり自社製品だけでは回収できないため、製造を手放すことで資源を設計に集中できます。
Q
なぜ分業が垂直統合を上回ったのですか?
A
TSMCが世界中の設計会社の注文を集めて設備投資を回収できるのに対し、垂直統合は自社製品分しか回せないためです。
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本記事は編集部の支援実務の経験に基づく見解です。個別の状況により最適な進め方は異なります。
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執筆・編集: THE AGENT 編集部
運営: 株式会社Sync Ascent(事業立ち上げ・採用コンサルティング)。数千名規模のキャリア支援と人材紹介事業立ち上げの実務経験に基づき、現場で使える情報だけをお届けします。|最終更新: 2026.09.20
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