この記事の要点
- ファナックは1972年、富士通のNC部門が独立して生まれた。製品も拠点も絞り、自社の製品で自社の工場を自動化することで製造業として異例の高収益を実現している。
- 部門のままでは、売れない
- なぜ、利益率が高いのか
- 余計なことを、しない
- 自動化が、労働に与える影響
ファナックは、富士通の一部門から独立した会社です。1972年、数値制御(NC)装置の部門が分離して生まれました。
工場の機械を自動で動かす装置と、それを使う産業用ロボット。人が作業する工場を、機械が作業する工場に変えるための中核部品を作っています。
Spin1972年富士通から独立
Role工場の頭脳機械を動かす装置
Profit高い利益率製造業では異例
Chapter 01年表ファナックの歩み
1956富士通が国産初のNC装置を開発稲葉清右衛門が中心
1972富士通ファナックとして独立NC部門が分社
1970年代〜NC装置で世界首位級工作機械の頭脳
1980年代産業用ロボットへ自社工場の自動化からも
2000年代山梨に集約した生産体制黄色い建物で知られる
現在NCとロボットで世界最大級高い利益率を維持
Chapter 02独立部門のままでは、売れない
NC装置は、工作機械メーカーに売る部品です。富士通の一部門であれば、富士通の都合が優先されます。
独立すれば、あらゆる工作機械メーカーに売れる。デンソーがトヨタから独立して系列を超えたのと同じ構造です。
部門であるうちは、親会社の事情が判断に入る。独立して初めて、市場全体を顧客にできる。分社の効果
Chapter 03構造なぜ、利益率が高いのか
ファナックの利益率は、製造業としては極めて高い水準です。理由は複数あります。
特に自社の製品で自社の工場を自動化している点が象徴的です。自分が作るものを、自分が最も使っている。
Chapter 04思想余計なことを、しない
ファナックは、製品を絞り、拠点を絞り、余分な事業を持ちません。NCとロボットだけを作り続けています。
ダイキンの空調、シマノの部品、HOYAの選別。絞ることが利益率を作るという構造は共通しています。
一方で、絞った領域が衰退すれば逃げ場がない。集中には、その領域の将来を読む責任が伴います。
Chapter 05現在地自動化が、労働に与える影響
産業用ロボットは、人の作業を置き換えます。雇用が減る側面を持つ製品です。
同時に、人手不足の現場では人がいないから機械が必要という側面もある。どちらが主かは、時代と地域で変わります。
人材業界にとって、自動化は市場を減らす要因であり、同時に新しい職種を作る要因でもあります。両面を理解しておく必要があります。
For Agentsこの物語を、面談でどう使うか
自動化の影響を説明するとき雇用を減らす側面と、人手不足を補う側面の両方があります。一面だけで語らないでください。
高収益企業を理解するとき絞ること、標準化すること、自社で使うこと。利益率には構造的な理由があります。
分社の意味を考えるとき部門のままでは親会社の事情が判断に入ります。独立が市場を広げます。
KEY POINTS
この記事のポイント
1独立部門のままでは、売れないNC装置は、工作機械メーカーに売る部品です。富士通 の一部門であれば、 富士通 の都合が優先されます 。
2構造なぜ、利益率が高いのかファナックの利益率は、製造業としては極めて高い水準です。要因 内容 高いシェア 代替がきかず価格決定力がある 標準化 個別対応をせず同じ製品を売る 自動化 自社工場自体が高度に自動化 集約 生産拠点を集中させ効率を上げる 特に 自社の製品で自社の工場を自動化している 点が象徴的です。
3思想余計なことを、しないファナックは、製品を絞り、拠点を絞り、余分な事業を持ちません。NCとロボットだけ を作り続けています。
この記事の情報源
- 企業の公式サイト(沿革、会社概要、代表メッセージ)
- 創業者・経営者が登場した公開インタビューおよび寄稿
- 新聞・経済メディアの報道
確かめられていないこと創業当時の社内の詳しい経緯や、公表されていない数値については、一次資料で裏づけられないため記載していません。本文中の「〜と語られる」「〜とされる」という表現は、関係者の証言や報道にもとづくもので、公式に確認されたものではありません。
よくある質問
A1972年に富士通のNC部門が独立して生まれた企業で、工作機械の数値制御装置と産業用ロボットを作っています。
A富士通の一部門のままでは富士通の都合が優先され、あらゆる工作機械メーカーに売れないためです。
A高いシェアによる価格決定力、製品の標準化、自社工場の高度な自動化、生産拠点の集約によるものです。
A人の作業を置き換えて雇用を減らす側面と、人手不足の現場を補う側面の両方があります。
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執筆・編集: THE AGENT 編集部
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株式会社Sync Ascent(事業立ち上げ・採用コンサルティング)。数千名規模のキャリア支援と人材紹介事業立ち上げの実務経験に基づき、現場で使える情報だけをお届けします。|最終更新: 2026.09.20
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