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Founding Story

カカクコムの​創業​ストーリー創業者​・​槙野光昭、​パソコンの​価格を​集めた個人​サイトが​「価格.com」​と​「食べログ」​になるまで

創業ストーリー 2026.09.20
この記事の要点
  • カカクコムは1997年の個人サイトから始まり、店が嫌がる価格比較を消費者の需要で成立させた。取引に関与せず送客で稼ぐ軽い構造を取り、価格だけでは痩せる市場に口コミという軸を加えた。情報を絞る立場としての公正さが問われ続けている。
  • なぜ価格を並べただけで事業になったのか
  • 取引に入らないという選択
  • 価格から、口コミへ
  • 情報を持つ側の責任

カカクコムは、個人が趣味で作ったページから始まりました。1997年、槙野光昭がパソコンパーツの価格を店舗ごとに比べられる一覧を公開したのが起点です。

当時、同じ商品でも店によって値段が違うのは当たり前でした。消費者はそれを知る手段を持たず、比べるには秋葉原を歩き回るしかない。情報の非対称が、そのまま価格の差になっていた時代です。

Start1997年個人の趣味のページから
Core比較と口コミ情報の非対称を埋める
Model送客手数料・広告取引には関与しない

Chapter 01年表カカクコムの歩み

1997個人サイトとして公開槙野光昭がパソコンパーツの価格比較を始める
1997コスモインターネットとして法人化後の株式会社カカクコム
2000年代家電・カメラなどへ拡大商品カテゴリを広げ、最安値の指標として定着
2003「食べログ」の前身を開始2005年に食べログとして本格展開
2000年代後半口コミが資産に価格だけでなく評価の蓄積が価値の中心へ
現在比較・口コミのプラットフォーム価格.com と食べログの二本柱

Chapter 02背景なぜ価格を​並べただけで​事業になったのか

価格比較の仕組みは、技術的には難しくありません。難しいのは、誰もやっていなかったことです。店側にとって、他店と並べて比較されることは利益になりません。

それでも成立したのは、消費者の側に強い需要があったからです。同じ商品なら安い方がいい。この単純な要求に応える場所ができた瞬間、消費者が先に集まり、店は後から従わざるを得なくなりました。

売る側が嫌がることでも、買う側が望むなら市場は動く。プラットフォームは、needs の側から作られる。価格比較サイトの成立構造

Chapter 03構造取引に入らないという選択

カカクコムは商品を売りません。在庫も持たず、決済にも関与しない。やっているのは、情報を並べて、店に送客することだけです。

カカクコム型(送客)EC型(自社販売)モール型(場所貸し)
在庫持たない持つ持たない
決済関与しない自社自社
収益送客手数料・広告売買差益出店料・手数料
リスク極めて低い在庫・物流中程度

軽い代わりに、取引のデータは持てません。どこまで関与するかは、利益率とデータのトレードオフです。人材紹介も、求人情報を載せるだけの媒体と、決定まで関与する紹介で同じ構造があります。

Chapter 04転換価格から、​口コミへ

価格だけで比較されると、最も安い店以外は価値を失います。この構造は、長期的には市場を痩せさせる。

カカクコムが強くなったのは、口コミという別の軸を持ったからです。安さだけでなく、使った人の評価で選べるようになった。食べログはこの構造を飲食店に応用したものです。

ただし口コミには、評価の公正さという難しい問題が伴います。店側が有利になるような操作をどう防ぐか、評価が店の生死を左右する責任をどう負うか。情報を集める立場は、その情報に責任を持つ立場でもあります。

Chapter 05現在地情報を持つ側の責任

比較サイトが力を持つと、掲載されない店は存在しないのと同じになります。そこに掲載基準や表示順の公正さという問題が生まれる。

エージェントも同じです。候補者に紹介する求人を選ぶとき、自社の報酬が高い求人を優先していないか。情報を絞る立場は、常にこの問いに晒されます。

For Agentsこの物語を、面談でどう使うか
自社の関与の深さを考えるとき

情報を載せるだけの媒体と、決定まで関与する紹介では利益率もデータも違います。どこまで関与するかは意識的に選ぶべき設計です。

候補者に求人を提示するとき

何を基準に、何件を、どの順で見せるか。その基準を説明できることが、比較サイトと同じ公正さの問題への答えになります。

口コミを扱うとき

企業の評判情報は候補者の判断材料ですが、一面的でもあります。口コミをそのまま渡すのではなく、背景を補足する役割があります。

KEY POINTS
この記事のポイント
1背景なぜ価格を並べただけで事業になったのか価格比較の仕組みは、技術的には難しくありません。難しいのは、 誰もやっていなかったこと です。
2構造取引に入らないという選択カカクコムは商品を売りません。在庫も持たず、決済にも関与しない。
3転換価格から、口コミへ価格だけで比較されると、最も安い店以外は価値を失います。この構造は、長期的には市場を痩せさせる。

この記事の情報源

  • 企業の公式サイト(沿革、会社概要、代表メッセージ)
  • 創業者・経営者が登場した公開インタビューおよび寄稿
  • 新聞・経済メディアの報道
確かめられていないこと創業当時の社内の詳しい経緯や、公表されていない数値については、一次資料で裏づけられないため記載していません。本文中の「〜と語られる」「〜とされる」という表現は、関係者の証言や報道にもとづくもので、公式に確認されたものではありません。
記事中の数値は、各時点で公表されていたものです。最新の状況は各社の開示をご確認ください。本サイトの方針は免責事項およびポリシーに記載しています。

よくある質問

Q
カカクコムはどのように始まりましたか?
A
1997年に槙野光昭が個人の趣味でパソコンパーツの価格比較ページを公開したのが起点です。同年に法人化されました。
Q
カカクコムの収益モデルは?
A
商品を売らず在庫も決済も持たず、店舗への送客手数料と広告で収益を得ます。リスクが低い代わりに取引のデータは持てません。
Q
価格比較から口コミへ移った理由は?
A
価格だけの比較では最安値の店以外が価値を失い市場が痩せるためです。口コミという別の軸を持つことで選び方の幅が広がりました。
Q
比較サイトが抱える責任とは?
A
掲載されない店は存在しないのと同じになるため、掲載基準や表示順の公正さが問われます。情報を絞る立場に共通する問題です。
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本記事は編集部の支援実務の経験に基づく見解です。個別の状況により最適な進め方は異なります。
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執筆・編集: THE AGENT 編集部
運営: 株式会社Sync Ascent(事業立ち上げ・採用コンサルティング)。数千名規模のキャリア支援と人材紹介事業立ち上げの実務経験に基づき、現場で使える情報だけをお届けします。|最終更新: 2026.09.20
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