この記事の要点
- アカツキは2010年、DeNA出身の2人が「感情を報酬に」を掲げて創業した。事業の定義を広く取ることでゲームからライブ体験へ広げ、組織文化を経営の中心に置いた。ライセンスIPへの依存という構造的な課題も抱えている。
- 理念が、事業領域を決める
- IPを借りるということ
- 「心理的安全性」を早くから
- 理念が広げた領域の、難しさ
アカツキは、DeNA出身の2人が2010年に創業したゲーム会社です。塩田元規と香田哲朗。掲げたのは「感情を報酬に」という言葉でした。
ゲームの価値は、時間つぶしでも課金額でもなく、そこで動いた感情にある。この考え方は、後にゲーム以外の事業にも広がっていきます。
Founded2010年DeNA出身の2人
Vision感情を報酬に事業領域を定義する言葉
Hitドッカンバトル世界規模のIP活用
AT A GLANCE
ひと目でわかる
TURNING POINT
2016
東証マザーズに上場
記事中の事実を要約したものです。出典は本文末の「この記事の情報源」をご覧ください。
Chapter 01年表アカツキの歩み
2010創業DeNA出身の塩田元規と香田哲朗が設立
2013「サウザンドメモリーズ」初期のヒット作
2014「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」世界的な規模のヒットに
2016東証マザーズに上場2017年に東証一部へ
2010年代後半ライブエンターテインメント事業へリアルな体験型施設など
現在ゲームとライブ体験「感情を報酬に」を軸に領域を広げる
Chapter 02背景理念が、事業領域を決める
「感情を報酬に」という言葉は、抽象的に見えます。しかしこれは事業の範囲を定義する機能を持っています。
ゲーム会社を「ゲームを作る会社」と定義すると、ゲーム以外に進めません。「感情が動く体験を作る会社」と定義すれば、ライブイベントも体験型施設も同じ事業になる。自社を何と定義するかが、行ける場所を決めます。
任天堂が「遊びを作る会社」と定義したから花札からゲーム機へ行けたように、定義の広さが、変われる範囲を決める。事業定義と拡張性
Chapter 03構造IPを借りるということ
「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」は、自社のIPではありません。原作の権利者からライセンスを受けて作っています。
ライセンスは早く大きくできる一方、その資産は自社のものではありません。バンダイナムコが自社IPを持つのと対照的な構造です。
Chapter 04組織「心理的安全性」を早くから
アカツキは組織文化への取り組みでも知られ、心理的安全性やビジョンの共有を早い段階から重視してきました。
ゲーム制作は創造的な仕事であり、言いたいことが言えない組織では良いものが作れないという前提があります。サイボウズやNetflixと方向は違いますが、組織設計を経営の中心に置いた点は共通します。
Chapter 05現在地理念が広げた領域の、難しさ
ゲームからライブ体験へ広げることは、理念の上では自然です。しかし実務では、必要な能力がまったく違います。ゲームはソフトウェア開発、ライブは会場運営と集客。
理念で繋がっていても、事業として成立するかは別の問題です。定義の広さは可能性であって、実行できる保証ではない。候補者に多角化中の企業を説明するとき、この区別が必要です。
For Agentsこの物語を、面談でどう使うか
自社を定義し直すとき人材紹介会社と定義するか、人のキャリアを支援する会社と定義するかで、行ける事業の範囲が変わります。
ゲーム業界の候補者を支援するとき自社IPとライセンスIPでは事業の持続性が違います。その会社の収益がどちらに依存しているかを確認させてください。
多角化中の企業を説明するとき理念で繋がっていることと、実行できることは別です。新領域で必要な能力を持っているかを見る視点を渡してください。
KEY POINTS
この記事のポイント
1背景理念が、事業領域を決める「感情を報酬に」という言葉は、抽象的に見えます。しかしこれは 事業の範囲を定義する機能 を持っています。
2構造IPを借りるということ「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」は、自社のIPではありません。原作の権利者からライセンスを受けて作っています。
3組織「心理的安全性」を早くからアカツキは組織文化への取り組みでも知られ、心理的安全性やビジョンの共有を早い段階から重視してきました。ゲーム制作は創造的な仕事であり、 言いたいことが言えない組織では良いものが作れない という前提があります。
この記事の情報源
- 各社の有価証券報告書・適時開示(沿革、業績、資本構成など)
- 企業の公式サイト(沿革、会社概要、代表メッセージ)
- 創業者・経営者が登場した公開インタビューおよび寄稿
- 新聞・経済メディアの報道
確かめられていないこと創業当時の社内の詳しい経緯や、公表されていない数値については、一次資料で裏づけられないため記載していません。本文中の「〜と語られる」「〜とされる」という表現は、関係者の証言や報道にもとづくもので、公式に確認されたものではありません。
よくある質問
ADeNA出身の塩田元規と香田哲朗です。2010年に創業し、「感情を報酬に」という考え方を掲げています。
Aゲームの価値を時間つぶしや課金額ではなく、そこで動いた感情に置く考え方です。この定義によりゲーム以外の体験事業にも広げられます。
Aライセンスは最初から認知がある一方、ライセンス料が乗り自由度が低く、契約が終われば資産を失います。自社IPは育てれば資産として残ります。
Q事業の定義が拡張性を決めるとはどういう意味ですか?
Aゲームを作る会社と定義すればゲームしかできませんが、感情が動く体験を作る会社と定義すれば他の領域にも進めるということです。
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執筆・編集: THE AGENT 編集部
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株式会社Sync Ascent(事業立ち上げ・採用コンサルティング)。数千名規模のキャリア支援と人材紹介事業立ち上げの実務経験に基づき、現場で使える情報だけをお届けします。|最終更新: 2026.09.20
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