この記事の要点
- メイテックは1974年設立の技術者派遣会社で、技術者を資産と捉えて育成に投資し続けている。定着率が投資の回収率となる構造で、数より一人あたりの価値を上げる道を選んでいる。
- 人を、資産として扱う
- 定着率が、収益を決める
- 同業との、立ち位置の違い
- 自社の技術者を、どう守るか
- 育てる会社と、集める会社
メイテックは、技術者の育成に投資し続けることを事業の中心に置いた会社です。1974年に設立され、常用型の技術者派遣を長く手がけてきました。
掲げているのは「エンジニアの生涯価値の最大化」。派遣先が決まるかどうかより、その技術者が10年後にどうなっているかを基準にしています。
Founded1974年技術者派遣の草分け
Invest育成教育に継続投資
KPI定着率辞めない設計
AT A GLANCE
ひと目でわかる
TURNING POINT
2000年代
教育体系を整備
記事中の事実を要約したものです。出典は本文末の「この記事の情報源」をご覧ください。
Chapter 01年表メイテックの歩み
1974名古屋で設立工場の技術部門への人材供給から
1980年代設計・開発領域へ製造業の開発体制の変化に合わせる
1996店頭公開1999年東証一部
2000年代教育体系を整備技術者の研修に継続投資
2010年代定着率の高さが評価される長期雇用のモデルとして
現在技術者約1万人自動車・電機・機械が中心
Chapter 02思想人を、資産として扱う
派遣事業において、技術者は「売る商品」とも「抱える固定費」とも見なせます。メイテックが取ったのは第三の見方でした。時間とともに価値が上がる資産として扱う。
資産なら、投資すれば価値が上がります。研修、資格取得の支援、キャリアの相談。短期の稼働率より、長期の単価を上げるという発想です。
人を費用と見れば削る対象になり、資産と見れば投資の対象になる。同じ人に対する見方の違いが、制度を分ける。人を資産と見る経営
Chapter 03構造定着率が、収益を決める
技術者が辞めれば、採用と育成にかけた費用が失われます。定着率は、そのまま投資の回収率です。
人材紹介の組織にも同じ構造があります。コンサルタントが1年で辞める会社と、5年続く会社では、顧客の信頼も蓄積も変わります。
Chapter 04比較同業との、立ち位置の違い
技術者派遣は規模の競争になりやすい業界です。M&Aで技術者の数を増やす企業もあります。
メイテックは、数を追うより一人あたりの価値を上げる方向を取ってきました。技術者の数では上位に及ばなくても、単価と定着率で収益を作る。
マツダ、大和証券、丸紅。規模で戦わない選択は、人材業界にもあります。
Chapter 05現在地自社の技術者を、どう守るか
技術者の売り手市場が続く中、他社からの引き抜きや、顧客企業への直接転籍の圧力は強まっています。
育てた技術者が顧客に引き抜かれれば、投資は回収できません。育てる会社ほど、育てた人を失うリスクを負うという矛盾があります。
これはエージェントの組織にも当てはまります。育てた人材が独立することは、この業界の宿命です。それを前提に、どう関係を残すかが問われます。
Chapter 06比較育てる会社と、集める会社
技術者派遣の企業は、大きく2つの型に分かれます。育てて長く使うか、すでにできる人を集めるか。
候補者の現在地によって、勧めるべき会社が変わります。経験のある技術者に育成型を勧めても、教育の内容は既知のものになる。逆に未経験者を集める型に送れば、入った後に苦しみます。
会社の良し悪しではなく、その人の段階に合うかどうかで判断する。同じ会社が、人によって正解にも不正解にもなる。適合という視点
For Agentsこの物語を、面談でどう使うか
自社の育成投資を考えるとき人を費用と見るか資産と見るかで、制度が変わります。定着率は投資の回収率そのものです。
技術者の転職を支援するとき育成体制の有無は、5年後の市場価値に直結します。研修の中身を具体的に確認させてください。
人が辞める前提で組織を作るとき育てた人を失うリスクは避けられません。辞めた後にどう関係を残すかを設計してください。
Q育成型と経験者採用型のどちらを勧めるべきですか?
A候補者の現在地によります。これから力をつけたい人には育成型、すでに専門を持つ人には経験者を中心に採る型が合います。
KEY POINTS
この記事のポイント
1思想人を、資産として扱う派遣事業において、技術者は「売る商品」とも「抱える固定費」とも見なせます。メイテックが取ったのは第三の見方でした。
2構造定着率が、収益を決める技術者が辞めれば、採用と育成にかけた費用が失われます。定着率は、そのまま投資の回収率 です。
3比較同業との、立ち位置の違い技術者派遣は規模の競争になりやすい業界です。M&Aで技術者の数を増やす企業もあります。
この記事の情報源
- 各社の有価証券報告書・適時開示(沿革、業績、資本構成など)
- 企業の公式サイト(沿革、会社概要、代表メッセージ)
- 創業者・経営者が登場した公開インタビューおよび寄稿
- 新聞・経済メディアの報道
確かめられていないこと創業当時の社内の詳しい経緯や、公表されていない数値については、一次資料で裏づけられないため記載していません。本文中の「〜と語られる」「〜とされる」という表現は、関係者の証言や報道にもとづくもので、公式に確認されたものではありません。
よくある質問
A1974年設立の技術者派遣会社です。技術者を正社員として雇用し、育成への継続投資と高い定着率で知られます。
A目先の稼働より、その技術者が長期にわたって高い価値を出せる状態を作るという考え方です。
A育成にかけた費用は辞められると回収できないためです。定着率はそのまま投資の回収率になります。
AM&Aで技術者の数を増やす企業に対し、一人あたりの単価と定着率で収益を作る方向を取っています。
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執筆・編集: THE AGENT 編集部
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