この記事の要点
- プレックスは2015年、黒﨑俊が物流の人材紹介から創業した。市場の大きさではなく競合の密度を見て、人手が足りないのに紹介会社が少ない現場職を選んだ。業界の言葉を覚えることを参入障壁にし、紹介で得た業界理解からSaaS・M&A支援へと事業を広げている。
- 転職市場は、一部の職種に偏っている
- 物流から始めた意味
- なぜ紹介からSaaSとM&Aへ進めたのか
- 「特化」は絞ることではなく、深く入ること
プレックスは、人が足りないのに、紹介会社が少ない場所を選んだ会社です。2015年、黒﨑俊が物流業界の人材紹介から創業しました。IT・コンサル・営業といった転職市場の中心ではなく、トラックドライバー、施工管理、整備士、製造の現場職。求人はいくらでもあるのに、候補者に会える会社が少ない領域です。
人材紹介は参入が容易な事業です。だからこそ、同じ領域に会社が集中します。プレックスの出発点は、市場の大きさではなく、競合の密度を見たことにありました。
Founded2015年創業から10年で複数事業へ
Focus物流・建設・製造有効求人倍率が高い現場職
Model紹介 → メディア → SaaS業界に深く入ることで事業が増える
Chapter 01年表プレックスの歩み
2015創業。物流業界の人材紹介から黒﨑俊が設立。ドライバー・運行管理など、転職市場の中心から外れた領域を最初の的にした
2010年代後半建設・製造・整備へ領域を拡大施工管理、設備工事、自動車整備など。いずれも有効求人倍率が高く、人材会社が手薄だった職種
2020年前後専門メディアと紹介を組み合わせる業界ごとに情報を出し、候補者が自分から来る導線を作る。広告費に依存しない集客の内製化
2020年代SaaS・業務システムへ紹介で現場に深く入ることで見えた非効率を、システムとして提供する
2020年代M&A支援・事業承継へ現場業界の経営者と接点を持つ立場から、承継の相談にも応じる
現在現場職特化の人材グループ物流・建設・製造の領域で複数事業を持つ体制へ
Chapter 02創業の背景転職市場は、一部の職種に偏っている
転職市場には、はっきりした偏りがあります。人材紹介会社の多くは、IT・コンサル・営業・管理部門といった職種に集中します。理由は単純で、年収が高く、成功報酬が大きく、候補者がウェブで見つけやすいからです。
一方、社会の運営に不可欠な職種ほど、紹介の手が届いていません。トラックドライバーがいなければ物は届かず、施工管理がいなければ建物は建たない。求人倍率は高く、企業は採用に困っている。それでも紹介会社が少ないのは、単価が読みにくく、候補者の探し方が違い、業界の言葉を覚える必要があるからです。
プレックスが選んだのは、この「面倒だから空いている」場所でした。参入の障壁が低い業界において、あえて覚えることが多い領域を選ぶことが、そのまま参入障壁になります。
Chapter 03最初の決断物流から始めた意味
最初の領域は物流でした。ドライバーの採用は、条件の提示だけでは決まりません。車格(大型・中型・準中型)、必要な免許、日勤か夜勤か、長距離か地場か、荷物の種類、待機時間の長さ。同じ「ドライバー」でも、働き方はまったく違います。
この違いが分からなければ、求人票は読めても候補者には説明できません。逆に言えば、分かる人が少ないからこそ、分かる会社が選ばれます。プレックスは業界の構造を覚えることを前提にした組織を作り、そこを競争力にしました。
人材紹介は、誰でも始められる。だからこそ、誰も覚えたがらないことを覚えた会社が残る。プレックスの選択から読み取れる構造
Chapter 04拡張の設計なぜ紹介からSaaSとM&Aへ進めたのか
紹介事業で業界に深く入ると、現場の非効率が見えてきます。配車の管理が紙で行われている、施工の進捗が電話で共有されている、資格の更新が属人管理になっている。採用の相談を受ける立場は、その会社の運営を最も間近で見る立場でもあります。
そこからシステム事業へ進む道筋は、エス・エム・エス(介護)、ビジョナル(採用管理)、ネオキャリア(人事労務)と同じ構造です。さらに現場業界は経営者の高齢化が進んでおり、事業承継の相談も生まれます。一つの業界に深く入ると、扱える相談の種類が増える。これが特化の複利です。
Chapter 05現在地「特化」は絞ることではなく、深く入ること
特化型の人材会社は数多くありますが、多くは「職種を絞った紹介会社」で止まります。プレックスが示しているのは、特化とは領域を絞ることではなく、その領域に深く入ることだという考え方です。
深く入れば、紹介以外の相談が来る。相談が来れば、事業が増える。事業が増えれば、その業界での存在感がさらに高まる。絞ることは、事業を小さくすることではありません。
For Agentsこの物語を、面談でどう使うか
候補者に「市場の選び方」を伝えるとき人気企業ばかりを見ている候補者に、競合の密度という視点を示せます。「応募者が多い求人」と「決まりやすい求人」は違う、という話につながります。
自社の領域を決めるとき市場の大きさではなく、①競合の密度 ②自分たちが業界の言葉を覚えられるか ③覚えたことが次の事業につながるか、の3点で選ぶという判断軸になります。
現場職の候補者を支援するときドライバーや施工管理の求人は、条件の一覧では伝わりません。働き方の違い(車格・工程・勤務形態)を説明できることが、そのまま支援の質になります。
KEY POINTS
この記事のポイント
1創業の背景転職市場は、一部の職種に偏っている転職市場には、はっきりした偏りがあります。人材紹介会社の多くは、IT・コンサル・営業・管理部門といった職種に集中します。
2最初の決断物流から始めた意味ドライバーの採用は、条件の提示だけでは決まりません。車格(大型・中型・準中型)、必要な免許、日勤か夜勤か、長距離か地場か、荷物の種類、待機時間の長さ。
3拡張の設計なぜ紹介からSaaSとM&Aへ進めたのか紹介事業で業界に深く入ると、現場の非効率が見えてきます。配車の管理が紙で行われている、施工の進捗が電話で共有されている、資格の更新が属人管理になっている。
この記事の情報源
- 企業の公式サイト(沿革、会社概要、代表メッセージ)
- 創業者・経営者が登場した公開インタビューおよび寄稿
- 新聞・経済メディアの報道
確かめられていないこと創業当時の社内の詳しい経緯や、公表されていない数値については、一次資料で裏づけられないため記載していません。本文中の「〜と語られる」「〜とされる」という表現は、関係者の証言や報道にもとづくもので、公式に確認されたものではありません。
よくある質問
A2015年に黒﨑俊が創業した人材会社です。物流・建設・製造・整備など、人手不足が深刻で紹介会社が少ない現場職の人材紹介に特化し、そこからSaaSやM&A支援へも広げています。
AIT・コンサルなど競合が集中する領域を避け、求人倍率が高いのに紹介会社が手薄な領域を選んだためです。業界固有の資格・工程・働き方の知識が必要な分、それ自体が参入障壁になります。
Q人材紹介から事業を広げるにはどうすればよいですか?
A一つの業界に深く入ることです。採用の相談を受ける立場は顧客企業の運営を間近で見る立場でもあり、そこから業務システムや事業承継の相談が生まれます。
A求人票の条件だけでは働き方が伝わらない点です。物流なら車格・免許・勤務形態、建設なら工程と資格など、業界の構造を理解していないと候補者に説明できません。
Ask AIこの記事をもとにAIに相談する
記事の内容を前提にして、あなたの状況に合わせた答えをAIに出させます。質問を入れて「ChatGPTで相談」または「Claudeで相談」を押すと、記事の要点と質問がセットになった状態で開きます。
記事本文の要点(見出しと本文の抜粋)がそのままAIに渡ります。Geminiは自動入力に対応していないため、押すとプロンプトをコピーしてGeminiを開きます。貼り付けて送信してください。候補者の実名・企業の機密は入力しないでください。AIの回答は記事の内容に基づく参考情報です。
本記事は編集部の支援実務の経験に基づく見解です。個別の状況により最適な進め方は異なります。
THE
AGENT
執筆・編集: THE AGENT 編集部
運営:
株式会社Sync Ascent(事業立ち上げ・採用コンサルティング)。数千名規模のキャリア支援と人材紹介事業立ち上げの実務経験に基づき、現場で使える情報だけをお届けします。|最終更新: 2026.09.20
← ナレッジ一覧に戻る