この記事の要点
- コンカーは1993年、誰も好まない経費精算を事業にした。入力をなくす設計で手間と誤りを同時に減らし、2014年にSAPが時間を買う形で買収した。
- 誰も、やりたくない業務
- 入力を、なくす
- なぜ、SAPが買ったのか
- 周辺業務の、統合
コンカー(Concur)は、経費精算という誰も好きではない業務を事業にした会社です。1993年に米国で創業し、2014年にSAPが買収しました。
領収書を貼り、申請書を書き、承認を待つ。この一連が、世界中の企業で毎月繰り返されています。その無駄を減らすことが事業の中身です。
Founded1993年経費精算から
Deal2014年SAPが買収
Point嫌われる業務誰も改善しない領域
Chapter 01年表コンカー(Concur)の歩み
1993米国で創業経費精算のソフトウェアとして
1998ナスダックに上場企業向けソフトとして
2000年代クラウド型へ移行導入のハードルを下げる
2010日本法人を設立日本市場へ本格参入
2014SAPが買収約83億ドル
現在経費管理の世界大手出張管理も含めて提供
Chapter 02構造誰も、やりたくない業務
経費精算は、申請する側も承認する側も経理も、誰も好きではない業務です。
それでいて、なくすことはできません。全員が嫌っているのに、誰も改善の担当者ではない。だから長く放置されてきました。
全員が不満を持ちながら誰も直さない業務には、解く価値が残っている。改善の担当者がいないことが、機会である。間接業務の構造
ServiceNowの問い合わせ、LayerXの請求書、SmartHRの労務。嫌われる業務は事業機会の宝庫です。
Chapter 03設計入力を、なくす
経費精算の手間の大半は入力です。日付、金額、目的、勘定科目。
コンカーが進めたのは、この入力をなくす方向でした。クレジットカードの利用データ、交通系ICの履歴、領収書の撮影から自動で取り込む。
手間を減らすことと、正確さを上げることが同時に実現します。freeeの簿記、Canvaのデザインと同じ構造です。
Chapter 04買収なぜ、SAPが買ったのか
SAPは基幹システムの世界大手です。経費精算はその周辺にある業務でした。
自社で作ることもできたはずですが、買うことを選んだ。すでに多くの企業が使っている製品と顧客基盤を、時間をかけずに得られるからです。
買収は時間を買う行為です。ゼンショー、双日、三菱UFJ。何を自分で作り、何を買うかは経営の基本的な判断です。
Chapter 05現在地周辺業務の、統合
経費精算は、出張の手配、請求書の処理、予算の管理と地続きです。コンカーはこれらを一体で扱う方向に広げています。
一つの業務から始めて、隣接する業務へ広げる。Sansanの名刺から請求書、freeeの会計から労務と同じ展開です。
For Agentsこの物語を、面談でどう使うか
嫌われる業務に着目するとき全員が不満を持ちながら誰も直さない業務には、解く価値が残っています。
作るか買うかを考えるとき買収は時間を買う行為です。自社で作る時間と比較して判断してください。
SaaSの展開を理解するとき一つの業務から隣接する業務へ広げるという型があります。
KEY POINTS
この記事のポイント
1構造誰も、やりたくない業務経費精算は、 申請する側も承認する側も経理も、誰も好きではない 業務です。それでいて、なくすことはできません。
2設計入力を、なくす経費精算の手間の大半は 入力 です。コンカーが進めたのは、この入力をなくす方向でした。
3買収なぜ、SAPが買ったのかSAP は基幹システムの世界大手です。経費精算はその周辺にある業務でした。
この記事の情報源
- 各社の有価証券報告書・適時開示(沿革、業績、資本構成など)
- 企業の公式サイト(沿革、会社概要、代表メッセージ)
- 創業者・経営者が登場した公開インタビューおよび寄稿
- 新聞・経済メディアの報道
確かめられていないこと創業当時の社内の詳しい経緯や、公表されていない数値については、一次資料で裏づけられないため記載していません。本文中の「〜と語られる」「〜とされる」という表現は、関係者の証言や報道にもとづくもので、公式に確認されたものではありません。
よくある質問
A1993年に米国で創業した経費精算のソフトウェア企業です。2014年にSAPが約83億ドルで買収しました。
A申請する側も承認する側も経理も嫌う業務でありながら、改善の担当者がいないため長く放置されてきたからです。
Aクレジットカードの利用データや交通系ICの履歴、領収書の撮影から自動で取り込み、手入力をなくします。
A自社で作るより、すでに多くの企業が使っている製品と顧客基盤を時間をかけずに得られるためです。
Ask AIこの記事をもとにAIに相談する
記事の内容を前提にして、あなたの状況に合わせた答えをAIに出させます。質問を入れて「ChatGPTで相談」または「Claudeで相談」を押すと、記事の要点と質問がセットになった状態で開きます。
記事本文の要点(見出しと本文の抜粋)がそのままAIに渡ります。Geminiは自動入力に対応していないため、押すとプロンプトをコピーしてGeminiを開きます。貼り付けて送信してください。候補者の実名・企業の機密は入力しないでください。AIの回答は記事の内容に基づく参考情報です。
本記事は編集部の支援実務の経験に基づく見解です。個別の状況により最適な進め方は異なります。
THE
AGENT
執筆・編集: THE AGENT 編集部
運営:
株式会社Sync Ascent(事業立ち上げ・採用コンサルティング)。数千名規模のキャリア支援と人材紹介事業立ち上げの実務経験に基づき、現場で使える情報だけをお届けします。|最終更新: 2026.09.20
← ナレッジ一覧に戻る