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Founding Story

SmartHR​の​創業​ストーリー創業者​・​宮田昇始、​自身の​闘病で​知った社会保険の​手続きの​重さから、​労務の​クラウドを​作るまで

創業ストーリー 2026.09.20
この記事の要点
  • SmartHRは2013年、宮田昇始が自身の闘病中に体験した労務手続きの煩雑さから創業した。全社員に関わり止められない労務を入口に選び、業務の副産物として貯まるデータを人事評価や配置へ広げている。
  • 当事者しか気づけない不便
  • なぜ「労務」だったのか
  • 労務データが、人材マネジメントになる
  • 人事領域の競争

SmartHRは、創業者自身が困った経験から生まれました。2013年、宮田昇始が設立。難病で長期に休職した際、傷病手当金の申請などの労務手続きの煩雑さを身をもって体験したことが着想の一つとされます。

入社手続き、年末調整、社会保険の届出。すべての会社に必ずあるのに、誰も好きではない業務。そこに紙と押印が残っていました。

Founded2013年当事者としての原体験
Entry労務全社員に関わる業務
Extend評価・配置へ蓄積したデータの活用

Chapter 01年表SmartHRの歩み

2013創業宮田昇始が設立。当初は別の事業から
2015SmartHRを公開入社手続きや年末調整の電子化
2017〜企業規模を問わず導入が拡大紙の手続きを置き換える
2019年前後大型の資金調達SaaSとして急成長
2020年代人事評価・配置へ拡張労務データを人材マネジメントに活用
現在労務クラウドの最大手非上場で高い評価額

Chapter 02背景当事者しか気づけない不便

労務手続きの煩雑さは、多くの人が知っています。しかしその不便さを事業にした人は少ない。理由は、健康な人にとってそれは年に一度の面倒に過ぎないからです。

長期の休職を経験すると、手続きの数も複雑さも桁が違います。書類を取り寄せ、記入し、郵送し、待つ。体調が悪い状態でこれをやる。当事者になって初めて見える不便が、そこにありました。

課題の発見は、調査からではなく自分が困った経験から生まれることが多い。当事者性は、細部の設計の正確さになって現れる。原体験と製品設計

BASEの母の相談、Airbnbの家賃、コロプラの趣味。当事者から始まった事業は、細部が的確になります。

Chapter 03選択なぜ「労務」だったのか

人事の領域には、採用、評価、育成、配置、労務があります。その中で労務は最も地味で、経営の関心も低い。

しかし労務には決定的な特徴があります。全社員に必ず関わること。採用は年に数人、評価は年に数回ですが、入社・異動・年末調整は全員に発生します。

領域対象頻度導入後の定着
採用管理採用担当と候補者採用時のみ使わない時期がある
人事評価全社員年1〜2回使う時期が限られる
労務全社員入社・異動・年次止められない

止められない業務を押さえると、解約されにくい。入口の選び方が、その後の拡張を決めました。

Chapter 04拡張労務データが、​人材マネジメントになる

労務の手続きを電子化すると、社員の情報がデータとして貯まります。所属、等級、入社日、異動履歴。人事の基礎データが、自然に揃う。

そこから評価や配置へ進むのは自然な流れです。他社が人事評価から入ろうとすると、まずデータを入力させる必要がある。SmartHRは業務の副産物としてデータを持っている点で有利でした。

Chapter 05現在地人事領域の競争

人事のSaaSは、労務(SmartHR)、採用管理(HRMOS)、評価(カオナビ)、勤怠など領域ごとに強い会社があります。各社が隣の領域へ広げており、どこから入ったかが今の強みの形を決めている。

エージェントが顧客企業の人事と話すとき、どのシステムを使っているかは組織の状態を知る手がかりになります。労務が電子化されていない会社は、採用の運用も紙で回っている可能性が高い。

For Agentsこの物語を、面談でどう使うか
候補者の原体験を掘るとき

自分が困った経験から事業や改善を始めた話は、当事者性の証拠になります。「なぜそれをやろうと思ったのか」を深く聞いてください。

顧客企業の状態を見るとき

どの人事システムを使っているかは組織の運用状態を示します。労務が紙のままの会社は、採用の運用も整っていない可能性があります。

自社の事業を考えるとき

止められない業務を押さえると解約されにくくなります。どの業務を入口にするかが、その後の拡張を決めます。

KEY POINTS
この記事のポイント
1背景当事者しか気づけない不便労務手続きの煩雑さは、多くの人が知っています。しかし その不便さを事業にした人は少ない 。
2選択なぜ「労務」だったのか人事の領域には、採用、評価、育成、配置、労務があります。その中で労務は最も地味で、経営の関心も低い。
3拡張労務データが、人材マネジメントになる労務の手続きを電子化すると、社員の情報がデータとして貯まります。所属、等級、入社日、異動履歴。

この記事の情報源

  • 各社の有価証券報告書・適時開示(沿革、業績、資本構成など)
  • 企業の公式サイト(沿革、会社概要、代表メッセージ)
  • 創業者・経営者が登場した公開インタビューおよび寄稿
  • 新聞・経済メディアの報道
  • 官公庁の統計・白書および調査機関の公表資料
確かめられていないこと創業当時の社内の詳しい経緯や、公表されていない数値については、一次資料で裏づけられないため記載していません。本文中の「〜と語られる」「〜とされる」という表現は、関係者の証言や報道にもとづくもので、公式に確認されたものではありません。
記事中の数値は、各時点で公表されていたものです。最新の状況は各社の開示をご確認ください。本サイトの方針は免責事項およびポリシーに記載しています。

よくある質問

Q
SmartHRはどのように生まれましたか?
A
2013年に宮田昇始が創業しました。自身が難病で長期休職した際に労務手続きの煩雑さを体験したことが着想の一つとされています。
Q
なぜ労務を入口に選んだのですか?
A
労務は全社員に必ず関わり、入社・異動・年末調整と止められない業務だからです。止められない業務は解約されにくくなります。
Q
労務から人事評価へ広げられる理由は?
A
労務の電子化により所属・等級・異動履歴などの人事の基礎データが業務の副産物として貯まるためです。
Q
人事SaaSはどう使い分けられていますか?
A
労務、採用管理、評価、勤怠など領域ごとに強い会社があり、各社が隣接領域へ広げています。どこから入ったかが強みの形を決めています。
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本記事は編集部の支援実務の経験に基づく見解です。個別の状況により最適な進め方は異なります。
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執筆・編集: THE AGENT 編集部
運営: 株式会社Sync Ascent(事業立ち上げ・採用コンサルティング)。数千名規模のキャリア支援と人材紹介事業立ち上げの実務経験に基づき、現場で使える情報だけをお届けします。|最終更新: 2026.09.20
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