この記事の要点
- シーメンスは1847年の電信機の会社から、電気という技術軸であらゆる工業領域へ広がった。2010年代以降は医療とエネルギーを分離上場させ、製造業のデジタル化に集中している。
- 電気を、使う場所すべてへ
- 抱え込むのを、やめる
- 分離上場という、選択
- 残した領域で、何をするか
シーメンスは、電信から始まった会社です。1847年、ヴェルナー・フォン・ジーメンスがベルリンで創業しました。
通信、発電、鉄道、医療、産業機械。ほとんどすべての工業領域に関わってきた会社が、2010年代以降事業を分けて、それぞれを独立させる方向へ進んでいます。
Founded1847年電信機から
Split分離上場部門ごとに独立させる
Focus産業DX残した領域
Chapter 01年表シーメンスの歩み
1847ベルリンで創業ヴェルナー・フォン・ジーメンスが電信機の会社として
19世紀後半発電・鉄道へ電気を使うあらゆる領域に
20世紀総合電機の巨人に産業・医療・インフラ
2018医療部門を分離上場シーメンス・ヘルシニアーズ
2020エネルギー部門を分離シーメンス・エナジー
現在産業のデジタル化に集中工場の自動化とソフトウェア
Chapter 02起点電気を、使う場所すべてへ
創業事業は電信機でした。電気で情報を送る装置です。
そこから、電気を使うあらゆる領域へ広がります。発電、送電、鉄道、モーター、照明、医療機器。共通するのは電気という一つの技術です。
HOYAのガラス、日東電工の粘着、シマノの金属加工。一つの技術軸で領域を広げるという構造が、19世紀からあったことになります。
Chapter 03転換抱え込むのを、やめる
総合電機の強みは、技術の相互利用と安定でした。しかし2010年代以降、その形が機能しにくくなります。
各領域に専業の競合が現れると、総合であることが不利になります。医療機器はメドトロニックやフィリップスと、産業機械は専業メーカーと戦うことになる。
Chapter 04方法分離上場という、選択
シーメンスは部門を売却せず、分離して上場させる方法を取りました。株式の一部は保有したまま、経営は独立させる。
これにより、各部門は自分の領域の判断を自分で下せます。同時に、市場がそれぞれを個別に評価するようになる。
フィリップスのNXP分離、ビジョナルの持株会社化。分けたほうがそれぞれ伸びるという判断です。
Chapter 05現在地残した領域で、何をするか
シーメンスが残したのは、工場の自動化とそれを支えるソフトウェアです。製造業のデジタル化という領域に集中しています。
機械を売る会社から、機械とソフトウェアを組み合わせて工場を最適化する会社へ。ハードからソフトへという転換は、IBM、GE、多くの企業が通った道です。
For Agentsこの物語を、面談でどう使うか
総合企業を説明するとき各領域に専業の競合がいる場合、総合であることが不利になります。何を残したかを確認してください。
分社化を理解するとき売却ではなく分離上場という方法があります。経営の独立と個別の市場評価が目的です。
ハードからソフトへの転換を見るとき製品を売る会社から、製品と組み合わせて最適化する会社へという転換が各産業で起きています。
KEY POINTS
この記事のポイント
1起点電気を、使う場所すべてへそこから、 電気を使うあらゆる領域 へ広がります。発電、送電、鉄道、モーター、照明、医療機器。
2転換抱え込むのを、やめる総合電機の強みは、技術の相互利用と安定でした。しかし2010年代以降、その形が機能しにくくなります。
3方法分離上場という、選択シーメンスは部門を売却せず、 分離して上場させる 方法を取りました。株式の一部は保有したまま、経営は独立させる。
この記事の情報源
- 各社の有価証券報告書・適時開示(沿革、業績、資本構成など)
- 企業の公式サイト(沿革、会社概要、代表メッセージ)
- 創業者・経営者が登場した公開インタビューおよび寄稿
- 新聞・経済メディアの報道
確かめられていないこと創業当時の社内の詳しい経緯や、公表されていない数値については、一次資料で裏づけられないため記載していません。本文中の「〜と語られる」「〜とされる」という表現は、関係者の証言や報道にもとづくもので、公式に確認されたものではありません。
よくある質問
A1847年にベルリンで電信機の会社として創業し、発電・鉄道・医療・産業機械へ広げた欧州最大級の企業です。
A各領域に専業の競合が現れ、総合であることが不利になったためです。専門の判断が必要になりました。
A部門を売却せず独立した上場会社にする方法です。株式の一部を保有したまま経営を独立させ、市場が個別に評価します。
A工場の自動化とそれを支えるソフトウェア、すなわち製造業のデジタル化です。
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執筆・編集: THE AGENT 編集部
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