この記事の要点
- スペースマーケットは2014年、使われていない時間を取引可能にして創業した。不動産を月単位から時間単位に変えることで市場そのものを生み、場所を持たない構造ゆえに需要の形が変わっても用途の転換で対応できた。
- 不動産は、月単位で貸すものだった
- 両面市場の、立ち上げ方
- 需要の形が変わったとき
- 遊休資源という視点
スペースマーケットは、使われていない時間を取引可能にした会社です。2014年、重松大輔が創業しました。
会議室も、古民家も、球場も、使われていない時間があります。その時間は誰の収益にもならず、ただ過ぎていく。既にあるのに使われていないものに、値段をつけたのがこの事業です。
Founded2014年遊休時間の市場化
Unit1時間から取引の単位を変えた
Shiftコロナで用途転換需要の形が変わっても場所は残る
Chapter 01年表スペースマーケットの歩み
2014創業重松大輔が設立。スペースの時間貸しプラットフォーム
2015法人利用が拡大会議、研修、撮影などの用途
2010年代後半用途の多様化パーティー、撮影、ワークショップなど
2019東証マザーズに上場スペースシェアの代表格として
2020コロナ禍で需要が変化大人数のイベントが消え、少人数利用へ
現在2万件超のスペースを掲載個人・法人の両方が利用
Chapter 02背景不動産は、月単位で貸すものだった
不動産の取引単位は、長く「月」でした。賃貸契約は月額で、2年契約が標準。1時間だけ使いたい人に貸す仕組みは、ほとんど存在しませんでした。
しかし需要は明確にあります。3時間の撮影、2時間の会議、1日のイベント。月単位でしか借りられないなら、そのために部屋を借りる人はいません。単位が合わないせいで、取引そのものが起きていなかったのです。
市場がないように見えるとき、需要がないのではなく取引の単位が合っていないことがある。取引単位の設計
Chapter 03構造両面市場の、立ち上げ方
場所を貸す人と借りる人、両方がいなければ成立しません。どちらから集めるかが立ち上げの最大の問題です。
スペースマーケットは、まず変わった場所を集めました。古民家、球場、寺。普通の会議室ではなく、ここでしか借りられない場所があることで話題になり、借りる側が来る。
人材紹介も両面市場です。求人がなければ候補者は来ず、候補者がいなければ求人は集まらない。どちらか一方に、他にない特徴を作ることが立ち上げの鍵になります。
Chapter 04転換需要の形が変わったとき
2020年、大人数のイベントが消えました。パーティーや懇親会を想定した場所は使われなくなる。事業として致命的に見えます。
しかし場所そのものは残ります。用途をテレワークや少人数の会議に変えれば、同じ場所が使われる。プラットフォームは、需要の形が変わっても供給を持ち続けられるという強さがあります。
在庫を持つ事業なら、売れない商品は損失です。場所を持たないスペースマーケットは、用途の転換で吸収できました。
Chapter 05現在地遊休資源という視点
使われていない時間、空いている車、余っている技能。すでにあるのに使われていないものは、社会のあちこちにあります。
人材の領域でも同じです。副業で使える時間、引退した人の経験、育児中の限られた時間。フルタイムという単位でしか扱えないなら、その労働力は市場に出てきません。
For Agentsこの物語を、面談でどう使うか
人材の取引単位を考えるとき正社員という単位でしか扱えない層があります。副業・業務委託・時短という単位を扱えると、別の市場が見えます。
自社の立ち上げ期を考えるとき両面市場ではどちらか一方に「ここにしかない」特徴を作ることが鍵です。求人か候補者か、どちらで独自性を持つかを決めてください。
環境の変化に備えるとき在庫を持たない事業は需要の形が変わっても転換できます。自社が何を固定費として持っているかを把握しておくことが備えになります。
KEY POINTS
この記事のポイント
1背景不動産は、月単位で貸すものだった不動産の取引単位は、長く「月」でした。賃貸契約は月額で、2年契約が標準。
2構造両面市場の、立ち上げ方場所を貸す人と借りる人、両方がいなければ成立しません。どちらから集めるか が立ち上げの最大の問題です。
3転換需要の形が変わったとき2020年、大人数のイベントが消えました。パーティーや懇親会を想定した場所は使われなくなる。
この記事の情報源
- 各社の有価証券報告書・適時開示(沿革、業績、資本構成など)
- 企業の公式サイト(沿革、会社概要、代表メッセージ)
- 創業者・経営者が登場した公開インタビューおよび寄稿
- 新聞・経済メディアの報道
確かめられていないこと創業当時の社内の詳しい経緯や、公表されていない数値については、一次資料で裏づけられないため記載していません。本文中の「〜と語られる」「〜とされる」という表現は、関係者の証言や報道にもとづくもので、公式に確認されたものではありません。
よくある質問
A会議室や古民家など使われていない時間の場所を1時間単位で貸し借りできるプラットフォームです。2014年に重松大輔が創業しました。
A不動産は月単位で貸すものでしたが、1時間単位にすることで撮影や会議など新しい用途の市場が生まれたということです。
A貸す側と借りる側の両方が必要なため、どちらか一方に「ここにしかない」特徴を作ることが鍵です。スペースマーケットは変わった場所を先に集めました。
A場所を所有していないため、大人数のイベントからテレワークや少人数利用へ用途を転換できたからです。
Ask AIこの記事をもとにAIに相談する
記事の内容を前提にして、あなたの状況に合わせた答えをAIに出させます。質問を入れて「ChatGPTで相談」または「Claudeで相談」を押すと、記事の要点と質問がセットになった状態で開きます。
記事本文の要点(見出しと本文の抜粋)がそのままAIに渡ります。Geminiは自動入力に対応していないため、押すとプロンプトをコピーしてGeminiを開きます。貼り付けて送信してください。候補者の実名・企業の機密は入力しないでください。AIの回答は記事の内容に基づく参考情報です。
本記事は編集部の支援実務の経験に基づく見解です。個別の状況により最適な進め方は異なります。
THE
AGENT
執筆・編集: THE AGENT 編集部
運営:
株式会社Sync Ascent(事業立ち上げ・採用コンサルティング)。数千名規模のキャリア支援と人材紹介事業立ち上げの実務経験に基づき、現場で使える情報だけをお届けします。|最終更新: 2026.09.20
← ナレッジ一覧に戻る