この記事の要点
- Workdayは2005年、Oracleに買収されたPeopleSoftの創業者が、クラウドという新しい前提で同じ領域に再挑戦して生まれた。相手の資産が通用しない土俵を選ぶ戦略である。
- 同じ土俵では、勝てない
- オンプレミスと、クラウドの違い
- 人事と財務という、中枢
- 買収された後の、選択肢
Workdayは、買収された創業者が、同じ領域で作り直した会社です。2005年、デイビッド・ダフィールドとアニール・ブースリが設立しました。
二人は人事システムの会社PeopleSoftの創業者です。同社がOracleに敵対的買収で取得された後、クラウドで同じ領域をやり直すために創業しました。
Restart2005年買収された後の再挑戦
Shiftクラウド前提を変えて戦う
RivalOracle買収した相手と競合
Chapter 01年表Workdayの歩み
1987PeopleSoftを創業ダフィールドが人事システムの会社を設立
2005OracleがPeopleSoftを買収敵対的買収。長期の攻防の末に
2005Workdayを設立ダフィールドとブースリがクラウドで再挑戦
2012ニューヨーク証券取引所に上場クラウドHR/財務の代表に
2010年代大企業への導入が拡大グローバル企業の人事基盤に
現在人事・財務のクラウド大手Oracleと再び競合
Chapter 02背景同じ土俵では、勝てない
PeopleSoftは、企業のサーバーに導入する形の人事システムでした。Oracleに買収された後、同じ形で新会社を作っても資本力で勝てません。
ダフィールドが選んだのは、クラウドという新しい前提でした。既存の大手が持つ資産(導入済みの顧客、営業網)がそのままでは通用しない土俵を選ぶ。
勝てない相手と戦うときは、相手の資産が有効でない場所を選ぶ。同じ土俵で規模を追ってはいけない。再挑戦の戦略
AMDのファブレス化、BYDのEV集中。前提が変わる局面でだけ、順位は動きます。
Chapter 03構造オンプレミスと、クラウドの違い
クラウドでは全顧客が同じ製品を使います。だから改善が全員に届き、開発の効率も上がる。SAPやOracleが移行に苦労しているのは、既存顧客の改修を抱えているからです。
Chapter 04領域人事と財務という、中枢
Workdayが扱うのは、人事と財務——企業の中枢のデータです。誰がいくらで働き、金がどう動いているか。
この領域は一度導入すると極めて替えにくい。Oracleのデータベースと同じく、乗り換えコストが参入障壁であり、同時に既存の大手が守られている理由でもあります。
Chapter 05教訓買収された後の、選択肢
会社を買収されたとき、創業者や社員には選択肢があります。残る、辞める、そして同じ領域で作り直す。
ダフィールドは3番目を選びました。買収は終わりではなく、次の起点になり得る。PayPalのメンバーが次々に起業したのと同じ構造です。
候補者が買収や統合を経験しているとき、そこで得た知見は次の職場で価値を持ちます。
For Agentsこの物語を、面談でどう使うか
買収を経験した候補者を支援するときそこで得た知見は次の職場で価値を持ちます。何を見て何を学んだかを聞いてください。
勝てない相手がいる市場を見るとき相手の資産が有効でない土俵を選べているかを確認してください。
SaaSとオンプレミスを説明するとき導入・改修・更新・収益のすべてが違います。既存の大手が移行に苦労する理由も説明できます。
KEY POINTS
この記事のポイント
1背景同じ土俵では、勝てないPeopleSoftは、企業のサーバーに導入する形の人事システムでした。Oracle に買収された後、同じ形で新会社を作っても 資本力で勝てません 。
2構造オンプレミスと、クラウドの違いだから改善が全員に届き、開発の効率も上がる。SAP や Oracle が移行に苦労しているのは、既存顧客の改修を抱えているからです。
3領域人事と財務という、中枢Workdayが扱うのは、人事と財務—— 企業の中枢のデータ です。誰がいくらで働き、金がどう動いているか。
この記事の情報源
- 各社の有価証券報告書・適時開示(沿革、業績、資本構成など)
- 企業の公式サイト(沿革、会社概要、代表メッセージ)
- 創業者・経営者が登場した公開インタビューおよび寄稿
- 新聞・経済メディアの報道
確かめられていないこと創業当時の社内の詳しい経緯や、公表されていない数値については、一次資料で裏づけられないため記載していません。本文中の「〜と語られる」「〜とされる」という表現は、関係者の証言や報道にもとづくもので、公式に確認されたものではありません。
よくある質問
A2005年、人事システムのPeopleSoftがOracleに敵対的買収された後、同社の創業者ダフィールドらがクラウドで再挑戦するために設立しました。
A同じ土俵では資本力で勝てないため、既存大手の資産が通用しない新しい前提を選びました。
A導入方法、カスタマイズの自由度、更新の仕組み、収益モデルのすべてが異なります。
A残る、辞める、同じ領域で作り直すという選択肢があります。買収は終わりではなく次の起点になり得ます。
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執筆・編集: THE AGENT 編集部
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株式会社Sync Ascent(事業立ち上げ・採用コンサルティング)。数千名規模のキャリア支援と人材紹介事業立ち上げの実務経験に基づき、現場で使える情報だけをお届けします。|最終更新: 2026.09.20
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