求人提案は7〜8社が理想です。経歴から受かる企業を選んで提案していれば、7社ほどで5社前後の書類が通り、複数の選考を並行して進められます。一方で、7〜8社をただ並べると候補者は選べません。順番と組み方まで設計して、初めて提案になります。
求人を何社提案するか。少なければ候補者が選びやすく、多ければ迷わせてしまう。そう考えて、数社に絞る提案をしているエージェントも多いと思います。
しかし実務では、7〜8社が理想です。この記事では、その理由と、7〜8社を「選べる提案」にするための順番と組み方を整理します。
面談の事前準備で、経歴から受かる企業を先に選んでいれば、書類はよく通ります。編集部の支援の目安では、7社ほどに応募して5社前後が書類を通過します。
3社だけの提案では、書類が通っても2社ほど。面接が一つ落ちるごとに選択肢が減り、比べることも、次の手を打つこともできなくなります。
7社に応募すれば、5社前後の面接が並んで進みます。候補者は複数の会社を比べながら決められ、一つが落ちても止まりません。内定が複数出れば、条件の交渉もしやすくなります。提案の数は、候補者が納得して選べる状態をつくるための数です。
求人を提案するとき、候補者は無意識に「この中から行く会社を選ばなければ」と考えがちです。だから慎重になり、「ここはちょっと…」と一社ずつ外していく。気づけば応募は2〜3社に減っています。
しかし、提案の場で決めるのは、行く会社ではなく、受ける会社です。行く会社を決めるのは、内定が出て、条件も会社の実態も見えてから。その前の段階で候補を絞る理由はありません。だから提案は広く出し、応募は取り切ります。
| 応募を絞った場合 | 応募を取り切った場合 | |
|---|---|---|
| 比べる材料 | 1〜2社しか比べられない | 複数の内定と条件を並べて比べられる |
| 面接への慣れ | 本命の面接が最初の面接になる | 先に受けた面接で慣れた状態で、本命に臨める |
| 年収の交渉 | 他の選択肢がなく、交渉の材料がない | 他社の選考状況が、交渉の材料になる |
| 落ちたとき | 選考が止まり、一から探し直し | 他の選考が進んでいるので止まらない |
「今日決めていただきたいのは、行く会社ではなく、受ける会社です。行く会社は、内定が出て条件が見えてから一緒に決めましょう。いくつか受けておくと面接にも慣れますし、年収の交渉でも有利になります。気になるところがあっても、まずは受けてみて、面接で確かめるのがおすすめです。」
7〜8社を見せるときも、最初に見せた1社が、その後の判断の基準になります。同じ年収700万円の求人でも、その前に何を見せたかで評価が変わります。
これは候補者を操作する技術ではありません。思いつくままに求人を出すと、候補者の判断基準が偶然で決まってしまう。だから最初の1社は、希望の中心にある求人を意識して選びます。
7〜8社をバラバラに並べると、候補者は「どれも良さそう」「全部見てから考えます」となり、止まってしまいます。役割のある3つのまとまりに分けて見せます。
軸をいちばん満たす3社。最初に見せて基準をつくる
年収・成長など、一つの軸だけを強めた2社。何を優先するかを確かめる
業界や規模を変えた2〜3社。落ちても止まらない、もう一つの軸になる
「今日は8社お持ちしました。大きく3つに分けています。最初の3社は〇〇さんの希望のど真ん中、次の2社は年収を重視した場合、最後の3社は業界を少し広げたものです。まずは、気になる順に並べてみてもらえますか?」
最後の「気になる順に並べてもらう」が大切です。8社を一つずつ判断するのではなく、並べる作業を通じて、候補者自身が何を優先しているかに気づきます。
数が多いこと自体が、候補者を迷わせるのではありません。迷わせるのは、理由のない数です。1社ずつに理由があり、まとまりに役割があれば、7〜8社は「選べる提案」になります。あわせて志望度を最大化する求人提案と求人票を送るタイミングも確認してください。
| 候補者の反応 | 読み取れること | 次の一手 |
|---|---|---|
| 中心の3社に反応が薄い | 求人ではなく、軸がずれている | 面談に戻って、過去と未来を聞き直す |
| 深めるの2社に強く反応した | 口にした軸より、実はその軸を優先している | 「どこが良いと思いましたか?」と聞き、軸を置き直す |
| 広げるの3社に反応した | 最初の希望にこだわっていない | 広げた方向の求人を増やして組み直す |
| 全部「良い」 | まだ比べる軸がない | 「一つだけ選ぶなら?」と聞き、優先順位を決めてもらう |
求人提案は7〜8社が理想。提案の場で決めるのは行く会社ではなく受ける会社なので、広く出して応募は取り切る。受かる企業を選んでいれば7社ほどで5社前後の書類が通り、比べながら決められる。ただし並べ方を誤ると候補者は選べない。最初の1社で基準をつくり、中心・深める・広げるの3つのまとまりに分け、1社ずつ選んだ理由を添える。数ではなく理由で、選べる提案にする。
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