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求人を提案する順番と組み方​7〜8社を、​役割のある​3つのまとまりで見せる

面談ノウハウ 2026.09.28
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島田 龍太THE AGENT編集長 / 株式会社Sync Ascent 代表取締役

商社を経て、創業期の株式会社アサイン…でマーケティング部門の立ち上げと、創業者直下でのエージェント業務を経験。続く人材紹介会社ではコンサル支援事業部の立ち上げを担い、事業部統括及び両面型エージェントとして年間売上No.1・年間1億円以上を達成。大手スカウト媒体で最高位のSランク認定。累計で数千名のキャリア支援に携わる。

この記事は、現場での経験をもとに書いています。プロフィールと編集方針

この記事の要点

求人提案は7〜8社が理想です。経歴から受かる企業を選んで提案していれば、7社ほどで5社前後の書類が通り、複数の選考を並行して進められます。一方で、7〜8社をただ並べると候補者は選べません。順番と組み方まで設計して、初めて提案になります。

  • 提案の場は行く会社を決める場ではなく、受ける会社を決める場。だから広く出し、応募は取り切る。
  • 最初の1社が基準になる。希望の中心にある求人を最初に見せる。
  • 7〜8社は、中心・深める・広げるの3つのまとまりに分けて見せる。バラバラに並べない。
  • 1社ずつ「なぜこの会社を選んだか」の一文を添える。数が多くても、理由があれば候補者は迷わない。

求人を何社提案するか。少なければ候補者が選びやすく、多ければ迷わせてしまう。そう考えて、数社に絞る提案をしているエージェントも多いと思います。

しかし実務では、7〜8社が理想です。この記事では、その理由と、7〜8社を「選べる提案」にするための順番と組み方を整理します。

なぜ​7〜8社なのか

面談の事前準備で、経歴から受かる企業を先に選んでいれば、書類はよく通ります。編集部の支援の目安では、7社ほどに応募して5社前後が書類を通過します。

3社だけの提案では、書類が通っても2社ほど。面接が一つ落ちるごとに選択肢が減り、比べることも、次の手を打つこともできなくなります。

FIG.1応募数と、書類が通る社数
3社に応募
約2社書類通過の目安
7社に応募
約5社書類通過の目安
受かる企業を先に選んで提案した場合の目安(編集部の支援実績から)。塗られたマスが書類を通過する社数。

7社に応募すれば、5社前後の面接が並んで進みます。候補者は複数の会社を比べながら決められ、一つが落ちても止まりません。内定が複数出れば、条件の交渉もしやすくなります。提案の数は、候補者が納得して選べる状態をつくるための数です。

提案が少ないのは、候補者に優しいのではない。
選考が止まるリスクを、候補者に負わせている。

提案の場は、​「受ける会社」を​決める場

求人を提案するとき、候補者は無意識に「この中から行く会社を選ばなければ」と考えがちです。だから慎重になり、「ここはちょっと…」と一社ずつ外していく。気づけば応募は2〜3社に減っています。

しかし、提案の場で決めるのは、行く会社ではなく、受ける会社です。行く会社を決めるのは、内定が出て、条件も会社の実態も見えてから。その前の段階で候補を絞る理由はありません。だから提案は広く出し、応募は取り切ります。

応募を絞った場合応募を取り切った場合
比べる材料1〜2社しか比べられない複数の内定と条件を並べて比べられる
面接への慣れ本命の面接が最初の面接になる先に受けた面接で慣れた状態で、本命に臨める
年収の交渉他の選択肢がなく、交渉の材料がない他社の選考状況が、交渉の材料になる
落ちたとき選考が止まり、一から探し直し他の選考が進んでいるので止まらない
応募を取り切るときの一言

「今日決めていただきたいのは、行く会社ではなく、受ける会社です。行く会社は、内定が出て条件が見えてから一緒に決めましょう。いくつか受けておくと面接にも慣れますし、年収の交渉でも有利になります。気になるところがあっても、まずは受けてみて、面接で確かめるのがおすすめです。」

提案の場で候補を絞るのは、
比べる材料も、交渉の材料も、面接の練習も手放すことになる。

最初の1社が、​基準になる

7〜8社を見せるときも、最初に見せた1社が、その後の判断の基準になります。同じ年収700万円の求人でも、その前に何を見せたかで評価が変わります。

FIG.2最初に見せた求人が基準になる
A:高い求人から見せた場合
1社目900万円
2社目700万円
→ 700万円が「低い」と感じられる
B:希望の中心から見せた場合
1社目600万円
2社目700万円
→ 700万円が「良い」と感じられる
どちらも同じ求人。変わったのは、その前に見せた1社だけである。

これは候補者を操作する技術ではありません。思いつくままに求人を出すと、候補者の判断基準が偶然で決まってしまう。だから最初の1社は、希望の中心にある求人を意識して選びます。

7〜8社を、​3つのまとまりで組む

7〜8社をバラバラに並べると、候補者は「どれも良さそう」「全部見てから考えます」となり、止まってしまいます。役割のある3つのまとまりに分けて見せます。

FIG.37〜8社の組み方
GROUP 1|中心希望のど真ん中
123

軸をいちばん満たす3社。最初に見せて基準をつくる

GROUP 2|深める一つの軸を強める
45

年収・成長など、一つの軸だけを強めた2社。何を優先するかを確かめる

GROUP 3|広げる軸を一つずらす
678

業界や規模を変えた2〜3社。落ちても止まらない、もう一つの軸になる

まとまりごとに役割が違う。「中心」で基準をつくり、「深める」で優先順位を確かめ、「広げる」で次の軸を持つ。
7〜8社を見せるときの一言

「今日は8社お持ちしました。大きく3つに分けています。最初の3社は〇〇さんの希望のど真ん中、次の2社は年収を重視した場合、最後の3社は業界を少し広げたものです。まずは、気になる順に並べてみてもらえますか?」

最後の「気になる順に並べてもらう」が大切です。8社を一つずつ判断するのではなく、並べる作業を通じて、候補者自身が何を優先しているかに気づきます。

多くても、​迷わせない​見せ方

  • 1社ずつ「なぜこの会社を選んだか」を一文で添えたか
  • まとまりごとに、見せる理由を先に伝えたか
  • 最初の1社を、希望の中心から選んだか
  • 一度に全部を詳しく説明せず、まず並べてもらったか
  • 「広げる」まとまりの理由(落ちても止まらない)を伝えたか

数が多いこと自体が、候補者を迷わせるのではありません。迷わせるのは、理由のない数です。1社ずつに理由があり、まとまりに役割があれば、7〜8社は「選べる提案」になります。あわせて志望度を最大化する求人提案と求人票を送るタイミングも確認してください。

反応から、​次の一手を決める

候補者の反応読み取れること次の一手
中心の3社に反応が薄い求人ではなく、軸がずれている面談に戻って、過去と未来を聞き直す
深めるの2社に強く反応した口にした軸より、実はその軸を優先している「どこが良いと思いましたか?」と聞き、軸を置き直す
広げるの3社に反応した最初の希望にこだわっていない広げた方向の求人を増やして組み直す
全部「良い」まだ比べる軸がない「一つだけ選ぶなら?」と聞き、優先順位を決めてもらう
FOR AGENTS
このナレッジを、面談でどう使うか
017〜8社で比べられる状態をつくる受かる企業を選んで7社ほど提案すれば、5社前後の選考が並行して進む。
02応募は取り切る提案の場で決めるのは受ける会社。比べる材料・交渉の材料・面接の慣れのために、広く受けてもらう。
03最初の1社で基準をつくる希望の中心にある求人を最初に見せる。
043つのまとまりと理由を添える中心・深める・広げるに分け、1社ずつ選んだ理由を一文で伝える。

よくある質問

Q
求人は何社提案するのが良いですか?
A
7〜8社が理想です。経歴から受かる企業を選んで提案していれば、7社ほどで5社前後の書類が通り、複数の選考を比べながら決められます。3社程度では選択肢がすぐに減り、選考が止まりやすくなります。
Q
提案した求人を、候補者が絞ろうとしたら?
A
提案の場で決めるのは行く会社ではなく、受ける会社です。行く会社は内定と条件が見えてから決めればよいと伝え、応募を取り切ります。複数受けることで、比べる材料・年収交渉の材料・面接への慣れが得られます。
Q
たくさん提案すると、候補者が迷いませんか?
A
迷わせるのは数ではなく、理由のない数です。中心・深める・広げるの3つのまとまりに分け、1社ずつ選んだ理由を添えれば、7〜8社でも選べる提案になります。
Q
提案した求人の反応が薄いときは?
A
どのまとまりに反応したかを見ます。中心の求人に反応が薄いなら、求人ではなく軸がずれている可能性があるため、面談に戻って過去と未来を聞き直します。
まとめ

求人提案は7〜8社が理想。提案の場で決めるのは行く会社ではなく受ける会社なので、広く出して応募は取り切る。受かる企業を選んでいれば7社ほどで5社前後の書類が通り、比べながら決められる。ただし並べ方を誤ると候補者は選べない。最初の1社で基準をつくり、中心・深める・広げるの3つのまとまりに分け、1社ずつ選んだ理由を添える。数ではなく理由で、選べる提案にする。

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本記事は編集部の支援実務の経験に基づく見解です。個別の状況により最適な進め方は異なります。
THE
AGENT
執筆・編集: THE AGENT 編集部
運営: 株式会社Sync Ascent(事業立ち上げ・採用コンサルティング)。数千名規模のキャリア支援と人材紹介事業立ち上げの実務経験に基づき、現場で使える情報だけをお届けします。|最終更新: 2026.09.28
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