この記事の要点
- 伊藤園は1966年の茶葉販売から、不可能とされた缶入り緑茶を技術で実現した。売れなかった商品が改称で大きく伸びた経験は、中身を変えずに伝え方で結果が変わることを示している。
- 不可能を、解く
- 同じ商品が、名前で売れ始める
- 茶葉から、飲料へ
- 原料から、関与する
伊藤園は、できないとされたことを技術で解き、名前で売った会社です。1966年に茶葉の販売会社として創業し、1985年に世界初の缶入り緑茶を発売しました。
緑茶は酸化に弱く、缶に入れると色も味も変わる。技術的に不可能とされていました。そしてもう一つ、発売しても売れなかった時期があります。理由は商品名でした。
Founded1966年茶葉の販売から
Tech1985年不可能とされた缶入り緑茶
Name1989年改称で売上が変わる
Chapter 01年表伊藤園の歩み
1966フロンティア製茶を設立後の伊藤園。茶葉の販売から
1980世界初の缶入りウーロン茶飲料事業へ
1985世界初の缶入り緑茶酸化を防ぐ技術を確立。商品名は「缶入り煎茶」
1989「お〜いお茶」に改称売上が大きく伸びる
2000年代〜北米などへ展開茶の文化を海外へ
現在緑茶飲料で国内首位茶葉から飲料まで一貫
Chapter 02技術不可能を、解く
緑茶は加熱と酸素で色が褐色に変わり、味も落ちます。缶詰にすれば当然そうなる。だから誰もやらなかった。
伊藤園は酸素を除去する製法を確立し、これを解きました。やらない理由が技術的な困難であるとき、それを解けば市場を独占できる。
ASMLのEUV、マツダのロータリー。他社が諦めた技術は、解けば参入障壁になります。
Chapter 03名前同じ商品が、名前で売れ始める
1985年の発売時、商品名は「缶入り煎茶」でした。正確ですが、売れなかった。
1989年に「お〜いお茶」へ改称すると、売上が大きく伸びます。中身は同じなのに、名前だけで結果が変わった。
伝わらないのは、中身が悪いからとは限らない。言い方が、結果を変えることがある。「お〜いお茶」の改称
これは求人票や推薦文にそのまま当てはまります。同じ候補者、同じ求人でも、書き方で反応が変わる。中身を変えずに結果を変える方法があるということです。
Chapter 04構造茶葉から、飲料へ
茶葉を売る会社が飲料を作ると、市場の大きさが変わります。茶葉は急須で淹れる人にしか売れませんが、飲料は誰でも買います。
同じ原料でも、形を変えると対象が広がる。カゴメのトマト、大塚製薬の輸液と同じ構造です。
Chapter 05現在地原料から、関与する
伊藤園は茶葉の契約栽培にも関与しています。原料の品質を自分で管理することで、味の安定と調達の確保を両立させる。
カゴメの自社農場、住友林業の植林。原料に遡ることは、時間のかかる投資ですが、品質の根を押さえることになります。
For Agentsこの物語を、面談でどう使うか
求人票や推薦文を書くとき中身が同じでも書き方で結果が変わります。正確であることと、伝わることは別です。
技術的な困難がある領域を見るとき他社が諦めた理由が技術的困難なら、解けば参入障壁になります。
候補者の見せ方を考えるとき経歴という中身を変えずに、伝え方で評価が変わることがあります。
KEY POINTS
この記事のポイント
1技術不可能を、解く緑茶は加熱と酸素で色が褐色に変わり、味も落ちます。伊藤園は酸素を除去する製法を確立し、これを解きました。
2名前同じ商品が、名前で売れ始める1985年の発売時、商品名は「缶入り煎茶」でした。1989年に「お〜いお茶」へ改称すると、売上が大きく伸びます。
3構造茶葉から、飲料へ茶葉を売る会社が飲料を作ると、市場の大きさが変わります。茶葉は急須で淹れる人にしか売れませんが、 飲料は誰でも買います 。
この記事の情報源
- 企業の公式サイト(沿革、会社概要、代表メッセージ)
- 創業者・経営者が登場した公開インタビューおよび寄稿
- 新聞・経済メディアの報道
確かめられていないこと創業当時の社内の詳しい経緯や、公表されていない数値については、一次資料で裏づけられないため記載していません。本文中の「〜と語られる」「〜とされる」という表現は、関係者の証言や報道にもとづくもので、公式に確認されたものではありません。
よくある質問
A1966年、フロンティア製茶として設立され、茶葉の販売から始まりました。
A緑茶は加熱と酸素で色が褐色に変わり味も落ちるためです。伊藤園は酸素を除去する製法でこれを解きました。
A1985年の発売時は「缶入り煎茶」で売れませんでしたが、1989年の改称で売上が大きく伸びました。中身は同じでも名前が結果を変えた例です。
A茶葉は急須で淹れる人にしか売れませんが、飲料は誰でも買うため対象が大きく広がります。
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執筆・編集: THE AGENT 編集部
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