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Founding Story

大塚製薬の​創業​ストーリー徳島の​原料工場から、​「ポカリスエット」​と​「カロリーメイト」​で​新しい市場を​作るまで

創業ストーリー 2026.09.20
この記事の要点
  • 大塚製薬は1921年の徳島の原料工場を源流に、輸液の技術を消費者向けに転用してポカリスエットとカロリーメイトを生んだ。どちらも市場が存在しない状態から需要そのものを作った製品である。
  • 点滴を、飲めるようにしたら
  • 市場がない製品は、売れない
  • カロリーメイトも、同じ構造
  • 徳島から、世界へ

大塚製薬は、市場がないところに製品を出すことを繰り返してきた会社です。1921年に徳島で創業した化学原料の工場が源流で、点滴などの輸液で医療の基盤を担ってきました。

その技術から生まれたのが、1980年の「ポカリスエット」と1983年の「カロリーメイト」。どちらも発売時にはそのカテゴリー自体が存在しなかった製品です。

Founded1921年徳島の原料工場
Origin輸液技術医療から消費財へ
Method市場を作る需要を待たない

Chapter 01年表大塚製薬の歩み

1921大塚製薬工場を創業徳島で大塚武三郎が化学原料の製造を開始
1946輸液事業へ点滴液の製造。医療の基盤を担う
1964大塚製薬を設立大塚正士が医薬品と消費者向け製品へ
1980「ポカリスエット」発売点滴液を飲めるようにという発想。当初は売れず配布から
1983「カロリーメイト」発売栄養補助食品という市場を創出
現在世界展開する製薬・食品企業医療用医薬品とニュートラシューティカルズ

Chapter 02背景点滴を、​飲めるようにしたら

ポカリスエットの発想の起点は、点滴液でした。手術後の患者に点滴をすると回復が早い。水分と電解質を効率よく補給できるからです。

ならば、それを飲める形にできないか。この発想は、医療の技術を消費者向けに転用するというものでした。富士フイルムのコラーゲン、HOYAの光学技術と同じ構造です。

自社が持っている技術を、別の対象に使えないかと問う。技術は同じでも、対象が変われば市場の大きさが変わる。技術の転用

Chapter 03困難市場がない製品は、​売れない

1980年の発売当初、ポカリスエットは売れませんでした。理由は明快で、スポーツドリンクという概念が存在しなかったからです。

飲み物は、おいしいから飲むもの。汗をかいたときに水分と電解質を補給するという習慣が、まだありませんでした。

大塚製薬が取ったのは、大量に配って飲んでもらう方法でした。スポーツの現場、工事現場、夏の街頭。実際に飲んで効果を体感した人が、次から買う。需要がないなら、需要を作る。

市場がある製品市場がない製品
売り方競合より良いと示すなぜ必要かから説明する
初期すぐ売れる売れない期間が続く
成功時シェアを取る市場ごと持つ

Chapter 04繰り返しカロリーメイトも、​同じ構造

1983年のカロリーメイトも同じでした。栄養補助食品というカテゴリーは存在せず、「食事の代わりになる固形物」を誰も求めていなかった。

忙しくて食事の時間が取れない人、という需要は潜在的に存在していました。しかしそれが商品で解決できる問題だと誰も認識していなかった。

カシオの電卓、ヤクルトの予防、ライオンの歯磨き。日本企業には、市場を作ってから売る会社が多くあります。

Chapter 05現在地徳島から、世界へ

大塚製薬は徳島の会社です。東京でも大阪でもない地方から、世界に展開する企業が生まれた。

京都の京セラ、浜松のヤマハ、堺のシマノ、松山のサイボウズ。場所は事業の制約ではないという例は、日本に数多くあります。地方の候補者を支援するときの材料になります。

For Agentsこの物語を、面談でどう使うか
新しいサービスを立ち上げるとき

市場がない製品は、競合より良いと示すのではなく、なぜ必要かから説明する必要があります。売れない期間を織り込んでください。

候補者の技術の転用を考えるとき

今の技術が別の対象に使えないかを問う視点です。同じ能力でも対象が変われば市場の大きさが変わります。

地方の候補者を支援するとき

地方から世界に展開した企業は数多くあります。場所が事業やキャリアの制約にならない例として使えます。

KEY POINTS
この記事のポイント
1背景点滴を、飲めるようにしたらポカリスエットの発想の起点は、 点滴液 でした。手術後の患者に点滴をすると回復が早い。
2困難市場がない製品は、売れない1980年の発売当初、ポカリスエットは売れませんでした。理由は明快で、 スポーツドリンクという概念が存在しなかった からです。
3繰り返しカロリーメイトも、同じ構造1983年のカロリーメイトも同じでした。栄養補助食品 というカテゴリーは存在せず、「食事の代わりになる固形物」を誰も求めていなかった。

この記事の情報源

  • 企業の公式サイト(沿革、会社概要、代表メッセージ)
  • 創業者・経営者が登場した公開インタビューおよび寄稿
  • 新聞・経済メディアの報道
確かめられていないこと創業当時の社内の詳しい経緯や、公表されていない数値については、一次資料で裏づけられないため記載していません。本文中の「〜と語られる」「〜とされる」という表現は、関係者の証言や報道にもとづくもので、公式に確認されたものではありません。
記事中の数値は、各時点で公表されていたものです。最新の状況は各社の開示をご確認ください。本サイトの方針は免責事項およびポリシーに記載しています。

よくある質問

Q
大塚製薬の源流は何ですか?
A
1921年に徳島で大塚武三郎が創業した化学原料の工場(大塚製薬工場)です。戦後に輸液事業で医療の基盤を担いました。
Q
ポカリスエットはどのように生まれましたか?
A
点滴液を飲める形にできないかという発想からです。医療の技術を消費者向けに転用したものです。
Q
市場がない製品はどう売るのですか?
A
ポカリスエットの場合、大量に配って実際に飲んでもらうことで効果を体感させ、需要そのものを作りました。
Q
なぜ徳島の会社が世界展開できたのですか?
A
場所は事業の制約にならないためです。京都の京セラ、浜松のヤマハなど、地方から世界に展開した日本企業は数多くあります。
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本記事は編集部の支援実務の経験に基づく見解です。個別の状況により最適な進め方は異なります。
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執筆・編集: THE AGENT 編集部
運営: 株式会社Sync Ascent(事業立ち上げ・採用コンサルティング)。数千名規模のキャリア支援と人材紹介事業立ち上げの実務経験に基づき、現場で使える情報だけをお届けします。|最終更新: 2026.09.20
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