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Founding Story

ワークスアプリケーションズの​創業​ストーリー創業者​・​牧野正幸、​「日本の​大企業向けパッケージ」​で​急成長し、​経営危機で​事業を​売却するまでの​光と​影

創業ストーリー 2026.09.20
この記事の要点
  • ワークスアプリケーションズは1996年創業、日本の常識だったカスタマイズを否定し業務を製品に合わせる方針を掲げた。学歴によらない問題解決能力試験でも知られるが、正しさと市場に受け入れられることは別だという事例でもある。
  • 日本のシステムは、なぜ高いのか
  • 業務を、製品に合わせる
  • 学歴ではなく、問題解決能力
  • 正しい主張が、勝つとは限らない

ワークスアプリケーションズは、「カスタマイズしない」と宣言したソフトウェア会社です。1996年、牧野正幸らが創業しました。

日本の業務システムは、顧客ごとに作り替えるのが常識でした。それに対し、製品は変えず、業務のほうを合わせてもらうという方針を掲げた。これは日本のIT業界では異端でした。

Founded1996年パッケージ製品
Policyカスタマイズしない業務を製品に合わせる
Hiring問題解決能力試験学歴によらない採用

Chapter 01年表ワークスアプリケーションズの歩み

1996創業牧野正幸らが設立。大手企業向け基幹業務システム
1998「COMPANY」シリーズ人事給与を中心としたパッケージ
2000年代大手企業への導入が拡大カスタマイズしない方針を貫く
2000年代「問題解決能力試験」独自の採用手法で知られる
2010年代クラウドへの対応が課題に市場環境が変化
2019事業の一部を売却経営体制が大きく変わる

Chapter 02背景日本のシステムは、​なぜ高いのか

日本企業の業務システムが高額になる最大の理由は、顧客ごとの作り込みです。同じ人事給与のシステムでも、会社ごとに制度が違い、その違いに合わせて開発する。

結果として、開発費が膨らみ、法改正のたびに改修が必要になり、担当者しか分からない仕組みができあがる。作り込むほど、後で動かせなくなる。

個別最適の積み重ねは、変更できない構造を作る。柔軟に作ったはずのものが、最も硬直する。カスタマイズの罠

Chapter 03主張業務を、製品に​合わせる

ワークスアプリケーションズの方針は、製品を変えず、業務のほうを標準に合わせてもらうことでした。

これはSAPの思想と同じです。業務のやり方を製品が規定する。顧客にとっては抵抗が大きい一方、導入後の改修コストは劇的に下がります。

ただし日本市場では、この主張は簡単には受け入れられませんでした。「うちは特別だ」という認識が、どの会社にもあるからです。

Chapter 04採用学歴ではなく、​問題解決能力

この会社が広く知られたのは、採用手法でした。数時間かけて解く問題解決能力試験を課し、その結果で採用を決める。学歴や経歴は見ない。

一般的な採用ワークス型
主な判断材料学歴・経歴・面接試験の結果
見ているもの過去の実績その場の思考力
利点実績の再現性埋もれた人材の発見
難点経歴で絞り込む試験に強い人に偏る

過去の実績を見るか、その場の能力を見るか。どちらにも偏りがあり、人材紹介における候補者の推薦でも同じ論点が生じます。

Chapter 05現在地正しい主張が、​勝つとは​限らない

カスタマイズしないという方針は、理屈としては正しい。しかし市場は、それを完全には受け入れませんでした。クラウドへの対応の遅れも重なり、2019年に事業の一部を売却しています。

正しさと、市場に受け入れられることは別です。顧客の抵抗をどう扱うかまで含めて、事業の設計だったと言えます。

For Agentsこの物語を、面談でどう使うか
候補者の評価方法を考えるとき

過去の実績を見るか、その場の思考力を見るか。どちらにも偏りがあることを理解して、推薦の根拠を説明してください。

顧客企業のシステム導入を理解するとき

カスタマイズの多い企業は、業務が硬直しやすく変更に時間がかかります。組織の柔軟性を測る手がかりになります。

正しさと受け入れられやすさを分けるとき

理屈として正しい提案でも、相手の抵抗を扱えなければ実行されません。候補者への助言にも同じことが言えます。

KEY POINTS
この記事のポイント
1背景日本のシステムは、なぜ高いのか日本企業の業務システムが高額になる最大の理由は、 顧客ごとの作り込み です。同じ人事給与のシステムでも、会社ごとに制度が違い、その違いに合わせて開発する。
2主張業務を、製品に合わせるワークスアプリケーションズの方針は、 製品を変えず、業務のほうを標準に合わせてもらう ことでした。これは SAP の思想と同じです。
3採用学歴ではなく、問題解決能力この会社が広く知られたのは、採用手法でした。数時間かけて解く問題解決能力試験 を課し、その結果で採用を決める。

この記事の情報源

  • 企業の公式サイト(沿革、会社概要、代表メッセージ)
  • 創業者・経営者が登場した公開インタビューおよび寄稿
  • 新聞・経済メディアの報道
確かめられていないこと創業当時の社内の詳しい経緯や、公表されていない数値については、一次資料で裏づけられないため記載していません。本文中の「〜と語られる」「〜とされる」という表現は、関係者の証言や報道にもとづくもので、公式に確認されたものではありません。
記事中の数値は、各時点で公表されていたものです。最新の状況は各社の開示をご確認ください。本サイトの方針は免責事項およびポリシーに記載しています。

よくある質問

Q
ワークスアプリケーションズはどのような会社ですか?
A
1996年に牧野正幸らが創業した大手企業向け基幹業務システムの会社です。「カスタマイズしない」という方針と独自の採用試験で知られます。
Q
「カスタマイズしない」とはどういう意味ですか?
A
顧客ごとに製品を作り替えず、業務のほうを標準に合わせてもらう方針です。導入後の改修コストが下がる一方、顧客の抵抗は大きくなります。
Q
問題解決能力試験とは何ですか?
A
学歴や経歴ではなく、数時間かけて解く試験の結果で採用を判断する手法です。埋もれた人材を見つけられる一方、試験に強い人に偏る面もあります。
Q
なぜ事業の一部を売却したのですか?
A
カスタマイズしないという方針が市場に完全には受け入れられず、クラウドへの対応の遅れも重なったためです。
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本記事は編集部の支援実務の経験に基づく見解です。個別の状況により最適な進め方は異なります。
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執筆・編集: THE AGENT 編集部
運営: 株式会社Sync Ascent(事業立ち上げ・採用コンサルティング)。数千名規模のキャリア支援と人材紹介事業立ち上げの実務経験に基づき、現場で使える情報だけをお届けします。|最終更新: 2026.09.20
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