この記事の要点
- カケハシは2016年、薬を渡すまでが中心だった薬局の業務を、渡した後まで関わる形に変えようと創業した。効率化で時間を作り対話に充てるという順序が設計の中心にある。
- 薬剤師の、本来の仕事
- 効率化で、時間を作る
- 医療と、経営の組み合わせ
- 医療費と、薬局の役割
- 医療・ヘルスケア領域の、支援の勘所
カケハシは、薬局の業務を作り替える会社です。2016年、製薬会社出身の中尾豊と経営の経験を持つ中川貴史が創業しました。
薬剤師の仕事は、処方箋どおりに薬を用意することだけではありません。患者が薬を正しく飲み続けられるよう支えることが本来の役割です。
Founded2016年薬局向けSaaS
Pair医療+経営2人の組み合わせ
Aim対人業務薬を渡す先へ
AT A GLANCE
ひと目でわかる
TURNING POINT
2020年代
服薬フォローの仕組み
記事中の事実を要約したものです。出典は本文末の「この記事の情報源」をご覧ください。
Chapter 01年表カケハシの歩み
2016カケハシを設立中尾豊・中川貴史が創業
2017「Musubi」を提供開始電子薬歴システム
2010年代後半薬局への導入が拡大業務の効率化と対話の支援
2020年代服薬フォローの仕組み薬を渡した後も関わる
2020年代大型の資金調達医療領域のSaaSとして
現在薬局DXの主要な選択肢対人業務への転換を支える
Chapter 02構造薬剤師の、本来の仕事
調剤薬局の業務は長く、処方箋を受け取り、薬を揃え、渡すことが中心でした。
しかし薬の効果は、正しく飲み続けられて初めて出ます。飲み忘れ、自己判断での中止、副作用への不安。渡した後に起きることが、治療の結果を左右します。
渡すまでが仕事だと定義すると、渡した後の結果に誰も責任を持たなくなる。仕事の範囲の定義が、成果の範囲を決める。対物業務から対人業務へ
これはエージェントにも当てはまります。入社までが仕事だと定義すれば、入社後の定着は誰の責任にもなりません。
Chapter 03設計効率化で、時間を作る
対人業務を増やすには、そのための時間が必要です。事務作業に追われていては、患者と話す余裕がない。
効率化そのものが目的ではなく、時間を作るための手段である。この順序が明確なことが、この製品の特徴です。
Chapter 04体制医療と、経営の組み合わせ
創業者の一人は製薬会社出身で医療現場を知り、もう一人は事業の経験を持ちます。専門領域の理解と、事業として成立させる力の両方が必要でした。
Ubieの医師とエンジニア、味の素の研究者と事業家。専門領域の事業は、異なる能力の組み合わせで作られます。
Chapter 05現在地医療費と、薬局の役割
国の医療費は増え続けています。薬の適正な使用は、医療費を抑える手段でもあります。
飲まれずに捨てられる薬、重複した処方、副作用による入院。防げるものを防ぐことに、薬局の役割が移っています。
制度(調剤報酬)もこの方向に変わっており、制度の変化が業務の変化を促すという典型的な構造が見られます。
Chapter 06実務医療・ヘルスケア領域の、支援の勘所
医療領域の転職支援には、他の業界と違う配慮が要ります。資格と制度が仕事の範囲を決めているからです。
薬剤師、看護師、臨床検査技師などが企業に移る場合、「現場から逃げたのでは」という見方を向けられることがあります。
ここで有効なのは、現場で感じた課題を、より広い範囲で解きたいという接続です。カケハシのような企業が求めるのは、まさに現場を知っている人だからです。
資格職の転職では、離れる理由ではなく、その経験が次で何に使えるかを言語化する。同じ事実の向きを変える作業である。資格職の支援
For Agentsこの物語を、面談でどう使うか
自社の仕事の範囲を定義するとき入社までを仕事とすれば、入社後の定着は誰の責任にもなりません。
効率化を提案するとき効率化は目的ではなく、価値のある仕事の時間を作る手段として位置づけてください。
専門領域の事業を評価するとき領域の理解と事業化の力の両方が揃っているかを見てください。
Q資格職の候補者を企業へ支援するとき何が重要ですか?
A現場を離れる理由ではなく、その経験が次で何に使えるかを言語化することです。現場を知っていること自体が求められています。
KEY POINTS
この記事のポイント
1構造薬剤師の、本来の仕事調剤薬局の業務は長く、 処方箋を受け取り、薬を揃え、渡す ことが中心でした。しかし薬の効果は、 正しく飲み続けられて初めて 出ます。
2設計効率化で、時間を作る対人業務を増やすには、 そのための時間が必要 です。事務作業に追われていては、患者と話す余裕がない。
3体制医療と、経営の組み合わせ創業者の一人は製薬会社出身で医療現場を知り、もう一人は事業の経験を持ちます。専門領域の理解と、事業として成立させる力の両方 が必要でした。
この記事の情報源
- 企業の公式サイト(沿革、会社概要、代表メッセージ)
- 創業者・経営者が登場した公開インタビューおよび寄稿
- 新聞・経済メディアの報道
確かめられていないこと創業当時の社内の詳しい経緯や、公表されていない数値については、一次資料で裏づけられないため記載していません。本文中の「〜と語られる」「〜とされる」という表現は、関係者の証言や報道にもとづくもので、公式に確認されたものではありません。
よくある質問
A2016年に中尾豊と中川貴史が創業した、薬局向けのシステムを提供する企業です。電子薬歴「Musubi」を主力としています。
A薬を渡すまでが中心の業務になっており、正しく飲み続けられているかという治療の結果に関わりにくいことです。
A目的ではなく手段です。事務作業を減らして患者と対話する時間を作ることが狙いです。
A調剤報酬の仕組みが対人業務を評価する方向に変わっており、制度の変化が業務の変化を促しています。
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本記事は編集部の支援実務の経験に基づく見解です。個別の状況により最適な進め方は異なります。
THE
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執筆・編集: THE AGENT 編集部
運営:
株式会社Sync Ascent(事業立ち上げ・採用コンサルティング)。数千名規模のキャリア支援と人材紹介事業立ち上げの実務経験に基づき、現場で使える情報だけをお届けします。|最終更新: 2026.09.21
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