サイバーエージェントの平均年収は914万円(2025年9月期・有価証券報告書)、平均年齢33.8歳。注目すべきは金額そのものより「33.8歳でこの水準」という点です。そしてこの会社の給与は、多くの日本企業と設計思想が違います賞与がなく、年俸制なのです。
※年収は有価証券報告書および転職エージェント各社の調査・口コミに基づきます。選考情報は選考体験談・エージェント各社の公開情報をもとにした傾向であり、ポジションや時期により異なります(2026年9月時点)。
まず一次情報から。有価証券報告書によると2025年9月期の平均年収は914万円、平均年齢は33.8歳です。過去の推移を見ると2024年度は882万円で、年々上昇しています。
この数字の読み方で重要なのは平均年齢です。国内の大手企業で年収900万円台の会社は珍しくありませんが、その多くは平均年齢が40代半ばです。同社は33.8歳でこの水準。20〜30代が全体の約75%を占める組織(2025年9月末時点)でありながら、若手に高い報酬を払える構造を持っていることを意味します。
背景には事業の収益力があります。連結売上高8,740億円規模、創業以来28期連続の増収。広告・ゲーム・メディアの三本柱が生む付加価値が、そのまま給与原資になっています(企業の全体像はサイバーエージェントの企業ページ)。
同社の給与体系で最も特徴的なのが年俸制です。基本的に賞与(ボーナス)がなく、年俸を12分割して毎月支給されます。
この設計には転職者が知っておくべき影響が2つあります。第一に月々の手取りが厚くなること。年収を12で割るため、賞与型の企業と同じ年収でも毎月の額面は大きくなります。第二に賞与月の「跳ね」がないこと。夏冬に大きな入金がある生活設計に慣れている人は、家計の組み立てを変える必要があります。
また新卒の初任給が年俸504万円という水準も、この年俸制の設計を反映したものです。入口から国内平均を超える金額を提示し、以降は評価で動かしていく。年功で積み上げるのではなく、最初から成果で払う構造です。
| 項目 | サイバーエージェント | 一般的な日本企業 |
|---|---|---|
| 支給形態 | 年俸制(年収の12分割) | 月給+賞与(夏冬) |
| 賞与 | 基本的になし | 年2回が一般的 |
| 評価の頻度 | 半期ごとの査定(四半期で振り返り) | 年1回が多い |
| 昇給の軸 | グレード(成果・能力) | 年次・等級 |
| 月の手取り | 厚くなりやすい | 賞与月に跳ねる |
同社は職種ごとにグレードが設定されており、四半期に一度の振り返りと半期に一度の査定でグレードと給与が見直されます。年功序列を明確に禁止している会社であり、評価の仕組みもそれに沿っています。
技術職にはJBキャリアプログラムという独自の評価制度があり、エンジニア・マネジメント・スペシャリストという3つの方向性が用意されています。マネジメントに進まなくても専門性で評価される道が制度として存在する点は、技術者にとって重要な情報です。
レンジの目安は下表のとおりです。新卒段階で500〜650万円、グレードが上がると650〜800万円、中途ではエンジニアやプロジェクトマネージャーで1,000万円を超えるオファーも珍しくないとされます。
| 層 | 年収レンジ(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 新卒〜若手 | 500〜650万円 | 初任給は年俸504万円 |
| 中堅(グレード上昇後) | 650〜800万円 | 半期査定で段階的に上昇 |
| 中途の専門職 | 800〜1,200万円 | エンジニア・PMは1,000万円超も |
| 管理職・事業責任者 | 1,200万円〜 | 子会社役員などはさらに上 |
中途採用では経験とスキルによって提示年収に幅があります。決まる要素は3つ。①応募ポジションのグレード ②前職年収と市場価値 ③その職種の需給です。
特にエンジニアとプロジェクトマネージャーは、市場全体で人材が不足しているため提示が高くなりやすい傾向があります。逆にビジネス職(営業・企画)は応募者が多く、前職年収からの大幅な上昇は交渉が必要になります。
エージェントとして候補者に伝えるべきは、「入社時の年収」より「1年後のグレード」で見るという視点です。半期ごとに査定がある会社なので、入口の数字が低くても成果を出せば動きます。逆に、入口を最大化することだけを目的に交渉すると、入社後の期待値が高くなりすぎるリスクもあります(年収交渉の記事)。
同社の年収を語るとき、914万円という数字だけを伝えるのは不十分です。伝えるべきは3点。
①平均年齢33.8歳でこの水準。同世代比較で見ると魅力が際立ちます。②年俸制で賞与がない。生活設計に関わるため、必ず事前に伝えるべき事実です。③半期ごとに動く。年功ではないので、上がるのも早いが、成果が出なければ据え置かれます。
この3点を渡された候補者は、求人票の提示年収を正しく読めるようになります。選考の実態は面接対策の記事、働き方は働き方の記事をあわせてご覧ください。
サイバーエージェントの平均年収は914万円・平均年齢33.8歳(2025年9月期有報)で、若い組織でこの水準にあることが本質的な特徴である。給与は年俸制で基本的に賞与がなく、職種ごとのグレードが半期査定で動く。中途の提示はポジションのグレードと市場需給で決まり、入口の数字より1年後のグレードで見る視点が候補者には有効になる。
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