ビジョナルは、転職サイト「ビズリーチ」を中核とするHR Tech企業です。2009年にビズリーチを立ち上げ(創業ストーリー)、2020年に持株会社ビジョナルへ移行、2021年に上場。2025年7月期は売上801億円(前期比+21.2%)、営業利益214億円(+20.2%)、純利益160億円(+22.8%)と、4期連続で2桁増収を続けています。
ビズリーチの本質は、企業・求職者・ヘッドハンターの三者をつなぐプラットフォームです。累計導入企業43,900社以上、利用ヘッドハンター9,400人以上、スカウト可能会員342万人以上(2026年4月末)。この三者ネットワークが参入障壁となり、BizReach事業単体の営業利益率(管理部門経費配賦前)は41.4%に達します。
有価証券報告書ベースの平均年収は持株会社ビジョナルで854万円、事業会社ビズリーチで589万円(平均年齢30歳)。この記事では、三者ネットワークの構造、HRMOS・Incubationという次の柱、年収の読み方、中途採用と選考をエージェント視点で整理します。
ビズリーチは2009年、南壮一郎氏が「即戦力人材と企業を直接つなぐ」会員制転職サイトとして立ち上げました。当時の転職市場は、エージェント経由か求人広告が中心。企業やヘッドハンターが求職者に直接スカウトを送る「ダイレクトリクルーティング」を日本に定着させたのがビズリーチです(ダイレクトリクルーティングの構造)。
プラットフォームには三者が参加します。企業は利用料を払ってスカウトを送り、ヘッドハンター(人材紹介会社)は利用料を払って候補者を探し、求職者は職務経歴を登録してスカウトを待つ。三者が増えるほど価値が上がるネットワーク効果が、他社の参入を難しくしています。
2020年に持株会社ビジョナルへ移行し、ビズリーチ以外の事業(HRMOS、M&Aサクシード、物流DX)を育てる体制へ。「ビズリーチの会社」から「事業を量産する会社」への転換が、社名変更の意味です(決算分析もあわせてどうぞ)。
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 2009年 | 南壮一郎氏がビズリーチを創業。会員制転職サイトを開始 |
| 2014年 | HRMOS(採用管理システム)の前身を開始 |
| 2020年 | 持株会社ビジョナルへ移行 |
| 2021年 | 東証マザーズ上場(後にプライム) |
| 2025年7月期 | 売上801億円・営業利益214億円。4期連続2桁増収 |
| 2026年7月期 | 売上992億円(+23.7%)を見込む。会員342万人 |
有報ベースの平均年収は持株会社ビジョナルで854万円、事業会社ビズリーチで589万円(平均年齢30歳)。持株会社は経営・管理機能の管理職比率が高く、ビズリーチの数字が営業・企画職の実態に近い水準です。
ビズリーチの589万円は平均年齢30歳という若さを踏まえて読むべきです。人材業界の営業職としては上位で、20代で500〜700万円、30代で700〜1,000万円、マネージャーで1,000〜1,400万円が目安になります。
報酬はグレード制+業績連動賞与で、上場企業のため株式報酬もあります。営業職はインセンティブの比率が一定程度あり、成果で差が出る設計です。エンジニア・PdMは市場相場を反映して高めに設定されます。
| 階層 | 年収レンジ(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 若手(20代) | 500〜700万円 | 営業・CS・企画の入口 |
| 中堅(30代) | 700〜1,000万円 | リーダー・シニア |
| マネージャー | 1,000〜1,400万円 | 組織責任者 |
| 部長級以上 | 1,400万円〜 | 事業責任層 |
売上高
801億円
2025年7月期・+21.2%
BizReach営業利益率
41.4%
管理部門配賦前
三者
43,900社・9,400人・342万人
企業・HH・会員
求職者(会員)
342万人。職務経歴を登録
企業・HH・求職者をつなぐPF
企業・ヘッドハンター
43,900社・9,400人
※数値は有価証券報告書・決算資料・採用ページなどの公表値と、転職エージェント各社の調査に基づく概算です。非上場企業の年収は公開情報・口コミをもとにした目安です(2026年9月時点)。
事業はHR Tech(BizReach・HRMOS)とIncubation(M&Aサクシード・物流DX等)の2セグメント。BizReach事業の売上は686億円(2025年7月期)、営業利益率41.4%と極めて高収益で、この利益が新規事業への投資原資になっています。
HRMOS(採用管理・労務給与などのHR SaaS)は+35.6%と高成長。ビズリーチで蓄積したデータとAIを活用し、書類判定アシストや求人自動生成など、採用業務そのものをAIで支援する機能を展開しています。
中期的にはBizReachで売上成長率15%程度・営業利益率40%を維持しつつ、HRMOSとIncubationでトップラインを伸ばす戦略。2026年7月期は売上992億円、1,000億円の大台が視野に入っています。
中途採用は営業(企業向け・ヘッドハンター向け)、カスタマーサクセス、エンジニア、PdM、デザイナー、事業開発、コーポレートと幅広い。ビズリーチだけでなく、HRMOSやIncubation事業でも募集があります。
選考は書類 → 面接2〜3回で、営業職はロールプレイやケース、エンジニアは技術課題が入ることがあります。同社が掲げる「新しい可能性を、次々と。」というミッションと、事業創出への意欲が確認されます。
エージェントとして伝えるべきは、「ビズリーチの会社」ではなく「事業を量産する会社」として理解することです。志望動機を「ビズリーチが好き」で止めると弱い。三者ネットワークの構造を理解し、その利益で次の事業を作るという設計に共感できるかが、面接の分かれ目です(人材業界の構造分析)。
推薦しやすいのは、①人材業界・HR SaaSの営業・CS経験者 ②Webエンジニア・PdMでプラットフォーム開発を志向する人 ③新規事業開発の経験者(Incubation) ④M&A・物流など隣接領域の専門職。
候補者に伝えるべきは、持株会社(854万円)と事業会社(589万円・30歳)で年収の数字が違うこと、そしてBizReachの高収益が次の事業を育てる構造です。この構造を理解した候補者は、面接での言葉が変わります。
人材業界のリクルート・パーソル・JAC、創業の物語はビズリーチの創業ストーリー、決算は決算分析もあわせてご覧ください。
三者ネットワークの構造と、その利益で次の事業を作る設計を理解した候補者を送り出してください。
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