ディップは、1997年創業のアルバイト・パート求人メディア企業です。「バイトル」を中核に、「バイトルNEXT」「はたらこねっと」「ナースではたらこ」を展開。求人メディアとしてはリクルート(タウンワーク)、マイナビと並ぶ大手です。
現在は業績の反転を賭ける局面にあります。2026年2月期第1四半期(3〜5月)は売上137億円(前年同期比−13.1%)、営業利益8.2億円(−75.8%)。営業体制の移行と競争激化が重なった「二重苦」の四半期でしたが、6月から改善基調が見え始めています(決算分析)。
有価証券報告書ベースの平均年収は500万円台(目安)。この記事では、バイトルの事業構造、業績悪化の要因、「AIエージェント」構想という次の賭け、営業組織と選考をエージェント視点で整理します。
ディップは1997年、冨田英揮氏が創業しました。2002年にアルバイト求人サイト「バイトル」を開始し、動画で職場の雰囲気を伝える、応募バロメーターで競争率を見せるなど、求人メディアのUIを進化させて成長しました。
収益は企業からの求人掲載料です。アルバイト・パートを募集する企業(飲食・小売・物流・介護など)が掲載料を払い、求職者は無料で利用する。掲載企業数と応募数が収益を決めます。
2026年2月期1Qの業績悪化には二つの要因があります。①営業体制の移行。組織再編で営業の生産性が一時的に落ちた。②競争激化。Indeed・タウンワーク・マイナビバイトとの掲載競争と、企業の採用予算の絞り込み。この二重苦が、営業利益−75.8%という数字を作りました。ただし6月以降は改善基調にあり、底を打ったかどうかが注目点です。
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1997年 | 冨田英揮氏が創業 |
| 2002年 | バイトルを開始 |
| 2004年 | 東証マザーズ上場(後にプライム) |
| 2010年代 | バイトルNEXT・はたらこねっと・ナースではたらこを展開 |
| 2020年代 | AI・DX事業(コボット)を開始 |
| 2026年2月期 | 1Qは売上−13.1%・営業利益−75.8%。6月から改善基調 |
有報ベースの平均年収は500万円台(目安)。求人メディアとしてはエン・ジャパンと同水準で、リクルートやビジョナルより低い。
特徴は営業組織の大きさとインセンティブです。全国の支店で、飲食・小売・物流などの企業に求人掲載を提案する営業が中心。基本給+インセンティブで、成果によって20代で400〜600万円、トップ層は800万円超と幅があります。
業績連動の賞与は、現在の業績悪化局面では抑えられています。反転が実現すれば処遇の改善余地がある一方、当面は厳しい:この現実を候補者に伝えるべきです。
| 階層 | 年収レンジ(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 若手営業(20代) | 400〜600万円 | インセンティブで幅 |
| 中堅(30代) | 500〜700万円 | リーダー・シニア営業 |
| マネージャー | 700〜900万円 | 支店長・部長代理 |
| 部長級以上 | 900万円〜 | 事業責任層 |
売上
137億円
1Q・−13.1%
営業利益
8.2億円
1Q・−75.8%
次の賭け
AIエージェント
検索型から対話型へ
求職者
アルバイト・パート希望者
ディップ
バイトル・はたらこねっと・コボット
掲載企業
飲食・小売・物流・介護など
※数値は有価証券報告書・決算資料・採用ページなどの公表値と、転職エージェント各社の調査に基づく概算です。非上場企業の年収は公開情報・口コミをもとにした目安です(2026年9月時点)。
収益の中核はバイトルの掲載料です。アルバイト市場は人手不足で求人需要は底堅い一方、Indeedなどの検索型サービスとの競争、企業の予算管理の厳格化で、単価と掲載数の両方に圧力がかかっています。
同社が掲げる次の戦略は「検索型から対話型へ」。求職者が条件を検索するのではなく、AIエージェントと対話しながら仕事を見つける形への転換です。求人メディアの体験そのものを変えようという構想で、実現すれば競争の軸が変わります。
もう一つの柱がDX事業(コボット)。中小企業向けの業務自動化サービスで、求人掲載企業への追加提案として育てています。ただし現時点では売上に占める比率は小さく、バイトルの反転が最優先課題です。
中途採用は営業(求人メディア・DX)、企画、エンジニア(AI・プロダクト)、コーポレートが中心。特にAIエージェント構想を担うエンジニア・PdMの採用に力を入れています。
営業職の選考は書類 → 面接2〜3回で、実績の深掘りと、新規開拓への耐性が見られます。全国の支店勤務があり、勤務地の確認が必要です。
エージェントとして伝えるべきは、「業績悪化の最中」であることを隠さないことです。営業利益−75.8%という数字は事実であり、候補者が後から知れば信頼を失います。そのうえで「6月からの改善基調」「AIエージェントという次の賭け」を伝え、反転局面に入る覚悟があるかを確認すべきです。
営業:「新規開拓での実績」「断られ続ける環境でどう動いたか」。エンジニア・PdM:「AI・対話型プロダクトの経験」。全職種:「業績悪化の局面でなぜディップか」。
推薦しやすいのは、①求人メディア・人材業界の新規開拓営業経験者 ②AI・対話型プロダクトのエンジニア・PdM ③反転局面の企業で成果を出した経験のある企画・管理職。
候補者に伝えるべきは、営業利益−75.8%という現実と、6月からの改善基調、AIエージェントという次の賭けの3点をセットで示すことです。「厳しいが、反転に賭ける会社」として理解した候補者だけを送り出すべきです。
求人メディアのエン・ジャパン・マイナビ・リクルート、決算はディップの決算分析もあわせてご覧ください。
業績悪化の現実と反転への賭けをセットで伝え、その局面に入る覚悟のある候補者を送り出してください。
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