
Dirbato(ディルバート)は、2018年10月1日に創業したテクノロジーコンサルティングファームです。創業からわずか8年で売上高505億円(2026年3月時点)、従業員1,400名超に到達し、コンサルティング業界でも最速クラスの成長を遂げてきました。
同社が掲げるのは「IT人材の価値向上」と「テクノロジーで世界に喜びを。」というミッションです。創業者・金山泰英CEOは、日本のIT人材が本来の価値に見合った扱いを受けていないという問題意識から会社を興しました。現在は自社開発AI「NeuraBeat」とテクノロジー専門組織「Backbeat」を軸に、AIを「使う」だけでなく「作る」側に立つ会社へと進化を進めています。
この記事では、事業構造と急成長の背景、AI時代への転換、年収と働き方、キャリア採用の実態、そして選考対策までを、公式サイト・公式noteの代表インタビューをもとに解説します。
Dirbatoの事業はテクノロジーコンサルティングです。DX・デジタル領域に創業当初から完全特化し、戦略立案よりも実装と実行で評価されてきました。代表の金山様は公式インタビューで「もともとDirbatoは、資料作成やリサーチ、定型業務を中心にしてきた会社ではありません。評価されてきたのは『エグゼキューションが強い』『物事を前に進める実行部隊である』という点です」と語っています。
グループ展開も進んでいます。2022年にAdlib Tech Venturesを設立しH.R.Iを人材教育事業としてグループ化、2023年にフォスターネット(ITフリーランスマッチング)、2025年にAMBL(DX支援)をグループ化。さらにFDE的支援に特化した新会社「Forwardforce」も設立しています。
本社は東京ミッドタウン・タワー32階。2021年に35階へ移転、2024年にオフィス拡大に伴い32階へ移設と、成長に合わせて拠点を広げてきました。
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 2018年10月 | 株式会社Dirbato設立 |
| 2019年12月 | 事業拡大に伴い資本金を1億円に増資 |
| 2021年2月 | 本社を東京ミッドタウン35階へ移転 |
| 2022年 | Adlib Tech Ventures設立、H.R.Iをグループ化 |
| 2023年 | フォスターネットをグループ化(ITフリーランス事業) |
| 2024年 | 本社を東京ミッドタウン32階へ移設。売上282億円・従業員1,000名超 |
| 2025年 | AMBLをグループ化。売上430億円・従業員1,445名 |
| 2026年 | 売上505億円。NeuraBeat Studioを公開 |
創業8年で売上505億円という成長は、業界でも異例です。背景は3つあります。
①市場の追い風。DX需要の拡大期に創業し、レガシーシステムの刷新やデジタル化の需要を捉えました。「2025年の崖」に象徴される日本企業の課題が、そのまま事業機会になっています。
②採用の速度。「IT人材の価値向上」というミッションが、エンジニア・コンサルタント層に訴求しました。従業員は2024年に1,000名を超え、2025年には1,445名へ。人が集まる速度が、成長速度を決めています。
③実装で評価される構造。提言で終わらず、実行までやり切る。この評判がクライアントの継続とリピートを生み、売上の積み上がりを支えています。
代表は2019年時点で「10期で売上1,000億円」という目標を掲げており、「普通にコンサル事業を拡大していくだけでは絶対に無理。並行して新規事業を立ち上げていく必要がある」と語っています。現在の505億円は、その中間地点にあたります。
2026年、同社はAIを意思決定の最上位に置く方針を明確にしました。代表は「すべての判断・意思決定において、『AIがどうなっていくのか』は、おそらく第一議題になる」と述べています。
NeuraBeat。自社開発のAIです。第一段階として「NeuraBeatがあるから、当社のコンサルタントは他ファームと比べて生産性が高い」と言える状態を目指し、第二段階ではクライアントへの提供、つまりSaaS的な事業展開を見据えています。2026年6月に追加された「NeuraBeat Studio」では、資料やコードといった成果物の作成から変更管理までを一つの画面で行え、企業データが外部に出ない設計になっています。
Backbeat。テクノロジー専門組織です。コンサルタントのデリバリーを横断的に支え、AIそのものを作ることも、ユースケースの紹介も担います。
拡張型FDE。米Palantirが提唱したFDE(Forward Deployed Engineer)を、日本企業向けに再定義した支援形態です。特定製品の導入を前提にせず、「AIを導入し、成果を出し、定着させる」ことに価値を置きます。この考え方を具体化する新会社がForwardforceです(FDEのキャリア記事)。
代表は「人月を前提としたビジネスモデルの比率を下げていく。成果報酬型に踏み込む」と語り、コンサルティングの枠を超えて「会社の骨格を変えていくような挑戦」を掲げています。
Dirbatoは非上場企業のため、有価証券報告書ベースの平均年収は公開されていません。転職エージェント各社の調査・求人票ベースでの目安を示します。
処遇の特徴は、「アップ・オア・ステイ」という社風です。成長して次のステージへ進むのも、現在の役割で力を発揮し続けるのも選べる設計で、Up or Outとは異なります。キャリアパスはマネジメント習得、技術深化、プロダクト開発など複数から選択可能とされています。
急成長企業の共通点として、ポジションの空きが多く、早期の昇格機会がある一方、組織の変化が速く、役割が固定されにくい面もあります。候補者には、この両面を伝えるべきです。
| 階層(目安) | 年収レンジ(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| アナリスト・コンサルタント | 500〜700万円 | 未経験・第二新卒の入口 |
| シニアコンサルタント | 700〜950万円 | 中途の主戦場 |
| マネージャー | 950〜1,300万円 | プロジェクト責任者 |
| シニアマネージャー以上 | 1,300万円〜 | 事業・組織の責任層 |
同社の採用方針は、代表のインタビューに明確に表れています。
採る人。「本気でAIを学び、身につけたい人」。代表は「自ら学び、試し、使いこなし、価値を生み出そうとする人には、どんどん機会を渡していきたい」と語り、「扱える技術に制限がなく、最優先で投資をする意思決定をしている」と述べています。
採らない人。ここが特徴的です。代表は「『コンサルは稼げるらしい』という程度の動機で、なんとなく入ってくる人には厳しい世界かもしれません」と明言しています。年収を主目的とした志望動機は、この会社では通りにくいと考えるべきです。
文系・未経験については、2019年のインタビューで「理系じゃないから、パソコンが苦手だから、という今時点の状態で自分の可能性を自分で狭めてほしくない」「文系でもキャッチアップできる仕組みを考えていきたい」と語っています。現時点のスキルより、伸びしろとマインドを見る方針です。
また創業期から時短コンサルタントや女性のキャリア、シニアの活躍にも言及しており、「旧態依然の観念を誰かが壊さないと」という姿勢が採用にも反映されています。女性パートナーが全女性社員と月1回の1on1を実施する仕組みもあります(ライフイベントと両立支援)。
選考で問われるのは、①テクノロジーへの本気度 ②実行力の実績 ③自分の意見を持っているかの3点です。
①については、AIを自分の業務でどう使ってきたかを具体的に語れることが決定的です。「興味があります」では足りず、実際に使って何を変えたかまで。代表は「AIをただ眺めるのではなく、自分の仕事を変え、チームの生産性を高め、クライアントへの提供価値を進化させる武器にしてほしい」と語っています。
②については、同社が「実行部隊」として評価されてきた経緯から、提言ではなく実装まで担った経験が重視されます。「何を提案したか」より「何を動かしたか」で語ります。
③については、代表が「良い意味で会社を引っ掻き回してくれる人」「遠慮をせずに自分の意見をどんどん言える人」「お利口さんよりもぶつかってくれる人」を求めると明言しています。模範解答より、自分の言葉が評価される会社です。
「AIを業務でどう使ってきたか」「提言ではなく、実際に何を動かしたか」「なぜDirbatoか(年収以外の理由)」。営業・PM経験者はThe Process.で実行のプロセスを分解しておくと有効です。
エージェントとして推薦しやすいのは、①SIer・事業会社のIT部門出身者(実装経験が直接評価される)②AI・データ活用の実務経験者(NeuraBeat・Backbeatの領域)③PM・PMO経験者(実行部隊の中核)④コンサルからの転職者で、資料作成より実装を志向する人です。
候補者への説明で外せないのは、「急成長企業であること」の両面です。機会が多く昇格も早い一方、組織の変化が速く、安定を求める人には向きません。そして年収を主目的にした志望動機は通りにくい。代表自身が明言しているこの点は、必ず伝えるべきです。
創業の経緯と代表の考え方はDirbatoの創業ストーリーで詳しく扱っています。他のコンサルファームとの比較はベイカレント・アクセンチュアの企業ページ、AI時代のコンサル像はAI時代に生き残る条件もあわせてどうぞ。
急成長と組織変化の速さは表裏一体です。機会の多さと、安定志向との相性の悪さを正直に伝えたうえで、テクノロジーに本気の候補者を送り出してください。
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