KPMGコンサルティングは、2014年にKPMGジャパンのアドバイザリー機能を再編して設立された総合コンサルティングファームです。Big4の中では規模がデロイト・PwCより小さく、EYSCより歴史が長い、という位置づけにあります。現在は約2,000名規模で、ビジネストランスフォーメーション、テクノロジー、リスク・ガバナンスの3領域を軸にしています。
同社の特徴はリスク・ガバナンス・内部統制の強さです。監査法人KPMG(あずさ監査法人)の知見を背景に、コンプライアンス、サイバーセキュリティ、内部監査高度化といった「守り」の変革に強みを持ちます。
非上場のため年収は公開されていませんが、コンサルタント600〜800万円、マネージャー1,100〜1,400万円が目安です。この記事では、Big4の中での位置づけ、リスク領域の強み、年収と働き方、選考をエージェント視点で整理します。
KPMGは、オランダ系のKlynveld、英国系のPeat Marwick、ドイツ系のGoerdelerなどが合併して1987年に誕生したグローバルネットワークです。日本ではあずさ監査法人が中核で、KPMGコンサルティングはそのアドバイザリー部門として2014年に法人化されました(Big4の歴史)。
Big4の総合コンサルとしては、デロイトトーマツコンサルティング、PwCコンサルティングに次ぐ規模。「大きすぎず、小さすぎず」という規模感が、案件の幅と一人あたりの裁量のバランスを作っています。
領域はビジネストランスフォーメーション(BT)、テクノロジートランスフォーメーション(TT)、リスク・ガバナンス(GRC)の3本柱。特にGRCは、監査法人の知見を直接活かせる領域として、他社にない厚みがあります。
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1987年 | KPMGがグローバルネットワークとして誕生 |
| 1993年 | あずさ監査法人の前身が発足 |
| 2014年 | KPMGコンサルティング株式会社を設立 |
| 2010年代後半 | デジタル・サイバーセキュリティ領域を強化 |
| 2020年代 | 約2,000名規模へ。BT・TT・GRCの3領域体制 |
口コミ・転職サイトの集計では平均850〜1,050万円程度で、Big4他社とほぼ同水準です。職位はコンサルタント → シニアコンサルタント → マネージャー → シニアマネージャー → ディレクター → パートナー。
年収での差別化は難しい一方、働き方の評判には特徴があります。口コミでは「Big4の中では落ち着いている」「稼働管理が比較的機能している」という声が多く、長く働く人が多いとされます。急拡大している他社と比べ、組織の型が安定していることが背景です。
GRC領域は案件の性質上、監査法人と近い働き方(四半期のサイクル、規制対応の締め切り)になることがあります。応募する領域によって働き方が変わる点は、事前に伝えるべきです。
| 階層 | 年収レンジ(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| コンサルタント | 600〜800万円 | 未経験・若手の入口 |
| シニアコンサルタント | 800〜1,050万円 | 中途の主戦場 |
| マネージャー | 1,100〜1,400万円 | 案件責任者 |
| シニアマネージャー | 1,400〜1,800万円 | 複数案件を統括 |
| ディレクター・パートナー | 1,900万円〜 | 案件獲得への関与 |
設立
2014年
あずさ監査法人系
規模
約2,000名
Big4で中規模
強み
GRC
リスク・ガバナンス
クライアント企業
経営課題・変革テーマ
KPMGコンサルティング
プロジェクト単位で契約
コンサルタント
パートナー→MGR→コンサルタント
※数値は有価証券報告書・決算資料・採用ページなどの公表値と、転職エージェント各社の調査に基づく概算です。非上場企業の年収は公開情報・口コミをもとにした目安です(2026年9月時点)。
収益はプロジェクトフィーで、BT(業務改革・経営管理)、TT(IT・デジタル)、GRC(リスク・ガバナンス)の3領域から成ります。
成長領域はサイバーセキュリティ、内部統制の高度化、サステナビリティ関連の開示対応です。規制が厳しくなるほど、GRCの需要は構造的に増えます。金融機関、製薬、エネルギーといった規制産業が主要顧客であり、規制産業の経験者が評価される構造があります(公務員からの転職でも触れた接続点です)。
デジタル領域では、ERP導入、データ基盤、AI活用の案件が伸びていますが、デロイトやアクセンチュアのような大規模実装よりも、企画・PMO・ガバナンスの側に軸足があります。
選考は書類 → 面接2〜3回が基本で、経験面接が中心。ケース面接は部門やポジションによって実施されます。
中途採用では、金融・製薬・エネルギーなど規制産業の事業会社出身者、SIer出身者、監査法人・内部監査の経験者が評価されます。特にGRC領域では、コンプライアンスや内部統制の実務経験がそのまま専門性になります。
エージェントとして伝えるべきは、「Big4の中でなぜKPMGか」への答えです。「リスク・ガバナンスの専門性を築きたい」「落ち着いた環境で長く働きたい」「中規模で裁量と幅のバランスを取りたい」。この3つのどれかで語れる候補者は、志望動機に一貫性が出ます。
「これまでの経験をコンサルの仕事にどう接続するか」「Big4の中でKPMGを選ぶ理由」「リスクや規制対応の経験があれば具体的に」。経験の深掘りが中心で、論理の構造化と説明の明快さが見られます。
推薦しやすいのは、①規制産業(金融・製薬・エネルギー)の事業会社出身者 ②監査法人・内部監査・コンプライアンスの経験者 ③SIer・IT部門出身でPMO・企画を志向する人 ④Big4の急拡大組織より、安定した環境を望むコンサル経験者。
候補者に伝えるべきは、年収はBig4横並びであり、KPMGの独自性は「リスク・ガバナンスの専門性」と「落ち着いた働き方」にあるという点です。派手さより堅実さで選ぶ会社であり、それを魅力と感じる候補者に向いています。
Big4他社のデロイト・PwC・EYSC、コンサル業界全体はコンサル転職ガイドもあわせてご覧ください。
「リスク・ガバナンスの専門性」「落ち着いた環境」「中規模のバランス」のどれで選ぶかを、候補者と整理してから送り出してください。
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