EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC)は、2020年10月にEY Japanの戦略・コンサルティング・トランザクション機能を統合して設立された総合コンサルティングファームです。Big4(デロイト・PwC・KPMG・EY)の中では最も新しい組織であり、設立から急拡大を続けています。
設立時は数百名規模でしたが、現在は数千名規模へ成長。会計事務所系の強みである財務・リスク・M&Aの知見と、戦略・デジタルの機能を一体で提供する体制を作っています。
非上場のため年収は公開されていませんが、コンサルタントで600〜800万円、シニアコンサルタントで800〜1,100万円、マネージャーで1,100〜1,500万円が目安です。この記事では、急拡大の経緯、Big4他社との違い、年収と選考、急成長組織で問われることを整理します。
EYSCの位置づけを理解するには、会計事務所系コンサルの構造を知る必要があります。EY(アーンスト・アンド・ヤング)は監査・税務・アドバイザリーを持つグローバルネットワークで、日本では新日本有限責任監査法人(現EY新日本)を中核としてきました(Big4の歴史)。
2020年、戦略コンサル(旧EYアドバイザリー・アンド・コンサルティングの一部)、業務・ITコンサル、トランザクション(M&A・FAS)を統合してEYSCが誕生。戦略から実行、M&Aまでを一社で提供する体制を作りました。
設立以降の拡大は急速で、数百名から数千名規模へ。デロイトやPwCに比べて後発だった分、採用と組織づくりに投資し、追い上げている局面です。この「後発の急成長」が、EYSCで働くことの機会と課題を同時に作っています。
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1989年 | アーンスト・アンド・ヤング(EY)が合併により誕生 |
| 2000年代 | 日本でアドバイザリー事業を展開 |
| 2020年10月 | 戦略・コンサル・トランザクションを統合しEYSC設立 |
| 2021年〜 | 積極採用で急拡大。数千名規模へ |
| 2020年代 | デジタル・サステナビリティ・M&A領域を強化 |
口コミ・転職サイトの集計では平均900〜1,100万円程度で、Big4他社(デロイト・PwC・KPMG)とほぼ同水準です。職位はコンサルタント → シニアコンサルタント → マネージャー → シニアマネージャー → ディレクター → パートナー。
急拡大している組織の特徴として、昇進機会が多いことが挙げられます。ポジションが常に増えている状態のため、成果を出せば昇格が速い。一方で、大量採用の中で教育・育成の仕組みが追いついているかは、候補者が確認すべき点です。
戦略部門(旧パルテノン系)とコンサル部門で年収レンジが異なる場合があり、応募するポジションによって提示が変わります。
| 階層 | 年収レンジ(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| コンサルタント | 600〜800万円 | 未経験・若手の入口 |
| シニアコンサルタント | 800〜1,100万円 | 中途の主戦場 |
| マネージャー | 1,100〜1,500万円 | 案件責任者 |
| シニアマネージャー | 1,500〜1,900万円 | 複数案件を統括 |
| ディレクター・パートナー | 2,000万円〜 | 案件獲得への関与 |
設立
2020年
Big4で最も若い
規模
数千名
設立時の数倍に
強み
M&A+戦略
会計事務所系の連携
クライアント企業
経営課題・変革テーマ
EYSC
プロジェクト単位で契約
コンサルタント
パートナー→MGR→コンサルタント
※数値は有価証券報告書・決算資料・採用ページなどの公表値と、転職エージェント各社の調査に基づく概算です。非上場企業の年収は公開情報・口コミをもとにした目安です(2026年9月時点)。
収益はプロジェクトフィーで、戦略、業務・IT変革、M&A・トランザクションの3領域から成ります。会計事務所系ならではの強みは、財務・リスク・監査との連携です。M&Aの前後で財務DDと業務統合を一貫して支援できる点は、戦略専業ファームにない特徴です。
近年はサステナビリティ(ESG)、デジタル、サプライチェーン改革の案件が伸びています。EYグローバルが掲げる「Building a better working world」の下、社会課題と事業を結びつけるテーマに注力しています。
急拡大の次の局面は「質の安定」です。人数が増えた分、案件の質と育成の質をどう保つか。この課題に組織として向き合っている段階であり、それを担う中堅・マネジメント層の需要が高い状況です。
選考は書類 → 面接2〜3回が基本で、ケース面接は部門によって実施の有無が異なります。戦略部門ではケース中心、業務・IT部門では経験面接が中心という傾向があります。
急拡大の過程で未経験採用に積極的で、事業会社・SIer・金融など多様な出身者が入社しています。Big4の中でも、コンサル未経験者にとって門戸が広いファームの一つです(コンサル未経験・30代の転職)。
エージェントとして伝えるべきは、「急成長組織の機会と課題」の両面です。昇進機会が多く裁量も広い一方、組織の型が固まる途上にあり、自分で環境を作る覚悟が要ります。「大手で安定した仕組みの中で働きたい」候補者には、確認が必要です。
「なぜBig4の中でEYか」「急成長組織で自分がどう貢献するか」「これまでの経験をコンサルの仕事にどう接続するか」。戦略部門ではケース面接、業務・IT部門では経験の深掘りが中心です。
推薦しやすいのは、①SIer・事業会社IT部門の経験者で業務・IT変革を志向する人 ②会計士・FAS・M&A経験者でトランザクション領域を狙う人 ③コンサル未経験の事業会社出身者で、急成長組織で早期昇進を狙う人 ④サステナビリティ・ESG領域の専門性を持つ人。
候補者に伝えるべきは、Big4横並びの年収より、急拡大組織ゆえの昇進機会と、組織の型が固まる途上であることです。この両面を理解した候補者は、入社後の定着率が高くなります。
Big4他社のデロイト・PwC・KPMG、コンサル業界全体はコンサル転職ガイドもあわせてご覧ください。
急成長組織の機会と課題の両面を伝え、「自分で環境を作る」覚悟のある候補者を送り出してください。
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