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Company Structure

ベイカレントの​組織図One ​Baycurrent ​3​社体制​・​プロデュース​本部​・​ワンプール​制​・​職位の​全体像

企業情報 2026.09.16
この記事の要点

ベイカレントの組織は、「持株会社+事業会社2社」「営業・採用を担うプロデュース本部」「部門を持たないワンプール制」「Staff→Leader→PM→Partnerの職位」の4層で読むと全体が見えます。一般的なコンサルファームの組織図とは構造そのものが違うため、候補者にそのまま説明すると誤解が生まれます。

  • 2024年9月の持株会社化でベイカレント(HD)/ベイカレント・コンサルティング/ベイカレント・テクノロジーの3社体制。どの法人に応募するかで職種が変わる。
  • 営業(BP)と採用・稼働管理を専門職化したプロデュース本部がHD直下にあり、コンサルはデリバリーに集中する分業モデル。
  • コンサルティングの組織は業界別・機能別の部門がないワンプール制。案件ごとにアサインされる。
  • 組織の形は、この成長速度から決まっている
  • コンサルタントが、1年で約1,400名増える
  • 一人あたり売上が上がると、何が起きるか

Chapter 01全体像|​「部門図」​ではなく「法人×機能」で読む

GROUP STRUCTURE
ベイカレントの法人構成
株式会社ベイカレント持株会社。グループの経営と、営業・採用を統括株式会社ベイカレント・コンサルティング戦略から業務改革・DX推進まで株式会社ベイカレント・テクノロジーシステムコンサルティングと実装
2024年9月に持株会社体制へ移行。営業と採用を持株会社に置き、コンサルティングとテクノロジーを別法人にしている点が、この会社の組織図の特徴。

多くのコンサルファームの組織図は「戦略部門」「金融インダストリー」「テクノロジー部門」のように、業界別・機能別の部門が横に並びます。ベイカレントの組織図はこの形をしていません。読み方の軸は2つ、どの法人か(3社体制)と、どの機能か(プロデュース/コンサルティング/テクノロジー)です。

2024年9月に持株会社体制へ移行し、グループは「One Baycurrent」として次の3社で構成されています(企業研究ページ参照)。

法人役割主な採用職種
ベイカレント(持株会社)グループ全体の戦略立案と経営を統括。営業・採用を担うプロデュース本部を持つアカウントセールス職(BP)/リクルーター職
ベイカレント・コンサルティング戦略策定から業務改革、DX推進までのコンサルティングサービスコンサルタント職/エキスパート職
ベイカレント・テクノロジーシステムコンサルティング・システムインテグレーションシステムコンサルタント職/スペシャリスト職

2026年2月期末の総社員数は6,768名、うちコンサルタントは5,590名(決算資料ベース)。組織図の大部分はコンサルティング会社に属するコンサルタントで占められ、その周りにHDの営業・採用機能と、テクノロジー会社の実装機能が付く構造です。

Chapter 02プロデュース本部|営業と採用を​「本部」​にした会社

ベイカレントの組織図で最も特徴的なのが、持株会社の直下に置かれたプロデュース本部です。伝統的なファームではパートナーが自ら案件を取ってくる「製販混合」が常識ですが、同社は営業機能を独立させ、BP(ビジネスプロデューサー)という専門職を置きました。

プロデュース本部の役割は、大きく2つに分かれます。

  • 営業(BP):コアクライアントの役員層との関係を構築し、案件を創出する。純粋な新規開拓ではなく、既存クライアントの次フェーズ・隣の部署・経営層へ案件を広げるのが主業務。
  • HR(採用・稼働管理):案件と人材のマッチング、稼働率の管理、優秀層のリテンション(退職阻止のための役員面談の組成など)。かつては営業担当が兼務していたが、現在は分業化されていると語られています。

つまりプロデュース本部は「案件」と「人材」の両方を握る司令塔です。コンサルタントはデリバリーに集中でき、稼働率と利益率が高く保たれる。営業利益率34%前後(2026年2月期)という数字は、この組織構造の帰結として説明できます。

Chapter 03ワンプール制|​なぜ「部門」​がないのか

コンサルティング会社側の組織は、業界別・機能別の部門を設けないワンプール制です。コンサルタントは一つのプールに所属し、案件ごとにアサインされます。金融の次に製造、その次に公共、というように業界とテーマを横断して経験するのが標準的なキャリアになります。

STRUCTURE
部門制とワンプール制の違い(業界 × ソリューション)
部門制
担当するのは、表の1行か1列だけ
戦略
業務
IT
組織
金融
保険
製造
通信
公共
業界別の部門(例:保険部門)機能別の部門(例:戦略部門)
ワンプール制
担当範囲は表全体。縦にも横にも動ける
戦略
業務
IT
組織
金融
3
保険
↑
製造
↑
通信
1
→
2
公共
案件ごとの移動の例:
1 通信×戦略 → 2 通信×IT(横へ)→ 3 金融×IT(縦へ)
部門制では、同じ行(業界)か同じ列(機能)の中で経験を深める。ワンプール制では、業界もソリューションも案件ごとに変わり得るため、早い段階で幅広く経験し、自分に合う領域を見極められる。

メリット・デメリットや向いている人はワンプール制とはで詳しく解説しています。

組織図として書くなら、「コンサルタントの大きな一つのプール」と、その上に「産業17分野×サービスライン」のマトリクスが乗っている形です。部門長が案件と人を抱える構造ではないため、アサインの決定権はプロデュース本部側の設計に大きく依存します。

候補者に伝えるべきは、この仕組みの両面です。「専門を決めきれないが幅広く成長したい」人には構造的にマッチする一方、「戦略案件だけをやりたい」「金融業界だけに関わりたい」という強い志向がある人には、部門制のファーム(アクセンチュアやBIG4)との比較を先に示しておく必要があります(アクセンチュア vs ベイカレント)。

Chapter 04職位体系|​Staff→Leader→PM→Partner と Expert​トラック

ワンプールの中での「縦」の構造が職位です。公式のキャリアパスでは4つのロールと、専門特化のExpertロールが定義されています。

ロール職位役割年収目安(調査ベース)
Staffアナリスト/コンサルタントプロジェクトメンバーとして顧客貢献を果たす550〜1,000万円
Leaderシニアコンサルタントチームリーダーとして担当領域を推進1,000〜1,300万円
PMマネージャー/シニアマネージャープロジェクトマネージャーとして責任を持つ1,300〜1,900万円
Partnerパートナー/AP/エグゼクティブパートナー経営層との関係構築、重要クライアントの開拓・維持2,000万円〜
Expertエキスパート/シニア/チーフエキスパート専門性を活かす専門職トラック個別評価

※役割は公式採用サイト、年収は転職エージェント各社の調査・口コミベースの推計で、公式値ではありません。詳細はベイカレントの年収を参照。

特徴は、各職位で最短1年の昇格が可能とされる実力主義です。年齢や在籍年数は昇格の要件にならず、20代でマネージャーに到達する例も珍しくありません。組織図上のポジションが「年功で埋まっていない」ことは、昇格意欲の高い候補者にとっては魅力、安定志向の候補者にとっては競争環境の厳しさとして、正直に伝えるべき点です。

Chapter 05エージェントの実務|​組織図を​「応募先の選択」に​翻訳する

この組織図を知っていると、候補者への提案が変わります。ポイントは3つです。

①法人と職種を一致させる。「ベイカレントに行きたい」という候補者に、まず「コンサルティング会社のコンサルタント職か、テクノロジー会社のシステムコンサルタント職か、HDのBPか」を確認します。営業経験者はBP職、SIer・IT出身者はテクノロジー会社、それ以外はコンサルタント職が基本線です。

②ワンプール制の期待値を先に調整する。アサインは案件ポートフォリオに依存します。入社後の「思っていた案件と違う」を防ぐには、この構造を選考前に説明しておくのが最も効果的です。

③選考は職務経歴の翻訳が中心。ケース面接は原則なく、評価の中心は職務経歴の深掘りです(ベイカレントの面接対策)。組織図を理解した候補者は「なぜこの法人・この職種か」を一貫して語れるようになります。

Chapter 06数字|組織の形は、この成長速度から決まっている

組織を理解するには、まずどれだけの速さで大きくなっているかを見る必要があります。ワンプール制もプロデュース本部も、この速度に耐えるための設計だからです。

FY2026 売上
1,483億円
前年比 +27.8%
FY2027 予想
1,900億円
前年比 +28.1%
FY2029 目標
2,500億円
5年でCAGR約20%
REVENUE
売上の推移と計画(億円)
939
FY24
1,160
FY25
1,483
FY26
1,900
FY27
予想
2,500
FY29
目標
出典:FY2026通期決算説明会資料(2026.4.14)、FY2027 1Q決算補足資料(2026.7.15)。FY27は会社予想、FY29は中期経営計画の目標。

4年で売上が2.6倍になる計画です。コンサルティングは人が売上を作る事業なので、これは人数を同じ速度で増やすという意味になります。

組織図は理念で決まるのではない。成長速度が、組織の形を決める。年率28%で増える組織に、固定的な部門は置けない。速度と構造

Chapter 07人員|コンサルタントが、1年で約1,400名増える

売上の増加は、そのまま人員の増加として現れます。FY2026期末の5,590名から、FY2027期末には約7,000名という計画です。

HEADCOUNT
コンサルタント数の推移と見込み(名)
5,590
FY26
4Q
5,676
FY27
1Q
6,100〜6,300
FY27
2Q
約7,000
FY27
4Q
FY2027 1Q決算補足資料より。2Qは会社見込みの中央値、4Qは会社予想。OJT中の新卒社員は算入されていない。差が見えるよう縦軸は4,500名を基点としている。

総社員数で見ると、FY2027 1Q時点で7,812名(前年比+28.4%)、期末には約8,500名が見込まれています。

COMPOSITION
総社員数の内訳(FY2027 1Q・7,812名)
72.7%
27.3%
コンサルタント5,676名(前年比 +19.0%)
非コンサルタント2,136名(本社・研修中・休職中)
FY2027 1Q決算補足資料より。非コンサルタントには本社部門、OJT中の新卒社員、休職中の社員が含まれる。新卒は当期約710名が入社し、3Qにかけて550名前後がコンサルタント数に算入される予定。

ここにワンプール制の必然性があります。毎年1,400名が増え、そのうち700名近くが新卒である組織で、部門ごとに人を固定すれば、案件の増減に人の配置が追いつきません。

候補者に「配属が決まっていないのは不安」と言われたとき、この数字は説明の材料になります。決めていないのではなく、決められない速度で増えている。

Chapter 08単価|一人あたり売上が上がると、何が起きるか

人数を増やすだけなら、売上は人数に比例します。ベイカレントの計画が人数の伸びを上回るのは、一人あたりの売上も同時に上げているからです。

PER CONSULTANT
売上と人数の伸び(前年比)
+29.9%
売上
FY27 1Q
+19.0%
コンサル数
FY27 1Q
+5.9%
一人当たり売上
FY27 1Q
+21.2%
案件数
FY27 1Q
FY2027 1Q決算補足資料。売上の伸び(+29.9%)は、人数の伸び(+19.0%)に一人当たり売上の伸び(+5.9%)が乗る構造。

つまり売上 = 人数 × 一人あたり単価という式で動いています。人数だけを追えば人月型の事業になり、単価だけを追えば成長が止まる。両方を同時に上げる設計が、この組織の前提です。

指標FY2027 1Q実績意味すること
売上+29.9%人数と単価の掛け算
案件数+21.2%営業体制の強化が効いている
コンサルタント数+19.0%採用と育成の進捗
一人当たり売上+5.9%高付加価値化の進捗

候補者にとって重要なのは最後の行です。一人あたり単価を上げるとは、より難しい案件を担当させるということ。入社後に求められる水準が、年々上がっていく構造になっています。

Chapter 09領域|DX/AIに、サイバーと防衛が加わった

2026年の決算資料で明確になったのが、案件領域の変化です。従来のDX/AIに加え、サイバーセキュリティと防衛という新しい需要が現れました。

DOMAIN
売上構成の想定(会社の見込み)
50-60%
10-20%
その他
DX/AI領域全体の50〜60%程度。今後3〜5年の底堅い需要を見込む
サイバーセキュリティ・防衛FY2028にかけて10〜20%程度への拡大を想定
その他エネルギー・半導体・素材化学・プラントなど
FY2027 1Q決算補足資料「事業状況」より。比率は会社の見込みに基づく概算。

この変化は採用にも直結しています。同社は2026年5月にサイバーセキュリティ専門人材200名の育成を決定し、CISSPやCEHといった資格講座を活用する体制を作りました。

さらに2026年4月にIFSジャパンと戦略提携し、製造・航空宇宙・防衛分野でIFSコンサルタント200名規模の採用・育成を目指すとしています。

領域が変われば、採る人も変わる。決算資料に書かれた新領域は、半年後の求人票に現れる。IRから採用を読む

エージェントにとって、これは求人が出る前に動ける情報です。セキュリティやERPの経験者に対し、この会社が今どの領域を強化しているかを具体的に伝えられます。

Chapter 10季節性|下期偏重という、入社時期への影響

ベイカレントの業績には明確な季節性があります。売上もEBITDAも下期に偏るという傾向です。

QUARTERLY
FY2026 四半期別の売上(百万円)
34,307
1Q
34,155
2Q
37,474
3Q
42,396
4Q
FY2027 1Q決算補足資料より。通期売上に対する進捗率は、1Q 23.1% / 2Q 23.0% / 3Q 25.3% / 4Q 28.6%。

理由は2つあります。案件の季節性と、上期に集中する採用・育成コストです。新卒が4月に入社し、戦力化するのは3Q以降になります。

この構造は、候補者の入社時期の判断にも関わります。

入社時期組織の状況候補者への影響
上期(4〜9月)新卒の研修期間と重なる育成の体制が整っている
下期(10〜3月)案件が最も多い時期早期にアサインされやすい

どちらが良いかではなく、何を優先するかの違いです。じっくり学びたい人と、早く実戦に入りたい人では、適した時期が変わります。

Chapter 11実務|IR資料から、採用の動きを先読みする

この会社を候補者に説明するとき、決算資料は求人票より情報量が多いことがあります。読むべき箇所は決まっています。

資料の箇所読み取れること候補者への使い方
コンサルタント数の計画今期どれだけ採るか採用枠の規模を示せる
事業状況・新領域どの分野を強化するかその経験者に先に声をかけられる
一人当たり売上の目標求められる水準の上昇入社後の負荷を正確に伝えられる
稼働率案件の充足具合アサインまでの待機の可能性
提携・資格取得の発表育成への投資先学べる内容を具体的に説明できる

たとえば稼働率は80〜90%を想定レンジとしており、FY2027 1Qは80%台半ばで推移しています。稼働率が下がれば、待機が発生しているということです。

UTILIZATION
稼働率(FY2027 1Q)
80%台半ば
0%想定レンジ 80〜90%100%
FY2027 1Q決算補足資料より。下限を割れば待機が発生し、上限を超えれば負荷が高いことを示す。

この数字を知っていれば、「すぐアサインされますか」という候補者の質問に、推測ではなく根拠を持って答えられます。

上場企業を紹介するなら、決算資料を読んでいることが最低限である。求人票には書かれないことが、そこに書いてある。IRを読む習慣

ベイカレントは四半期ごとに補足資料とFAQを公開しています。3か月に一度、10分で目を通すだけで、提案の精度が変わります。

よくある質問

Q
ベイカレントの組織図はどのような構造ですか?
A
持株会社のベイカレントと、事業会社のベイカレント・コンサルティング、ベイカレント・テクノロジーの3社体制です。持株会社の直下に営業・採用を担うプロデュース本部があり、コンサルティング会社側は業界別・機能別の部門を置かないワンプール制で運営されています。
Q
プロデュース本部とは何ですか?
A
営業職であるBP(ビジネスプロデューサー)と、採用・稼働管理を担うHR機能を専門職化した組織です。案件の創出と人材のアサインを担い、コンサルタントがデリバリーに集中できる分業モデルの中核になっています。
Q
ワンプール制のデメリットはありますか?
A
案件のテーマがその時々の案件ポートフォリオに依存するため、特定の業界やテーマだけを扱いたい人には合わない場合があります。幅広い経験を積みたい人には向いた仕組みです。
まとめ

ベイカレントの組織図は「3社体制」「プロデュース本部」「ワンプール制」「職位体系」の4層で読む。営業と採用をHD直下の本部に集約し、コンサルタントは部門を持たない一つのプールからアサインされる構造が、高い稼働率と利益率を支えている。エージェントは組織図を候補者の応募先(法人×職種)の選択に翻訳し、ワンプール制の期待値を選考前に調整することが決定率につながる。

Q
ベイカレントの売上と人数はどれくらい伸びていますか?
A
FY2026の売上は1,483億円(前年比+27.8%)、FY2027は1,900億円(同+28.1%)を予想しています。コンサルタント数はFY2026期末の5,590名から、FY2027期末に約7,000名を見込んでいます。
Q
なぜワンプール制なのですか?
A
毎年1,400名規模でコンサルタントが増え、そのうち700名近くが新卒という速度のためです。部門ごとに人を固定すると、案件の増減に配置が追いつきません。
Q
サイバーセキュリティや防衛の案件も扱っていますか?
A
はい。FY2027 1Qの決算資料で新たな需要として明示され、FY2028にかけて売上全体の10〜20%程度への拡大を見込んでいます。2026年5月には専門人材200名の育成を決定しています。
Q
稼働率はどれくらいですか?
A
想定レンジは80〜90%で、FY2027 1Qは80%台半ばで推移しています。稼働率が下がれば待機が発生している可能性があります。
Q
入社時期によって違いはありますか?
A
業績は下期偏重の傾向があります。上期は新卒の研修期間と重なり育成の体制が整っている一方、下期は案件が最も多く早期にアサインされやすくなります。
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本記事は編集部の支援実務の経験に基づく見解です。個別の状況により最適な進め方は異なります。
THE
AGENT
執筆・編集: THE AGENT 編集部
運営: 株式会社Sync Ascent(事業立ち上げ・採用コンサルティング)。数千名規模のキャリア支援と人材紹介事業立ち上げの実務経験に基づき、現場で使える情報だけをお届けします。|最終更新: 2026.09.16
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