この記事の要点
- ベイカレント出身者の出口は、起業・他コンサル・大手事業会社・スタートアップ・金融の5方向に広がる。
- Dirbato、ノースサンド、WorkX、Sales Markerなど、出身者が創業・代表を務める企業は28社にのぼり、うち4社が上場している。
- 出口が広い理由は、ワンプール制による幅、実行までやり切る経験、案件を創る文化の3つ。
- 出口の広さは自動的には得られない。入社前に出口から逆算し、在籍中に軸を作ることが大切。
ベイカレントは、出身者のその後が面白い会社です。
売上500億円規模のコンサルファームを一代で作った創業者がいます。上場したスタートアップの共同創業者がいます。人材紹介の会社を立ち上げた人も、大手上場企業の社長まで上り詰めた人もいます。
この記事では、ベイカレント出身者の転職先を5つの方向で整理し、なぜこれほど出口が広いのかを解説します。ベイカレントを志望している人にとっては、入社した先に何が開けるのかを知る材料になるはずです。
Routes5つの出口起業から金融まで
Founders20社超出身者が創業・代表を務める
Baseワンプール制幅広い経験が土台になる
Chapter 01キャリアの流れ|入社から出口まで
入社ワンプール制で案件へ業界もテーマも横断して経験を積む
2〜3年目型が身につく課題整理・資料化・関係者の巻き込み
3〜5年目案件をリードするPMとして大規模案件を動かす
5年目〜得意領域が定まる次のキャリアの軸ができる
転機出口を選ぶ起業・他ファーム・事業会社・スタートアップ・金融
その後経営の側へ創業者・経営者として活躍する出身者も多い
Chapter 02全体像|出身者は、どこへ行くのか
EXIT MAP
ベイカレント出身者の、5つの出口
ベイカレントから、5つの方向へ
出身者の事例と公開情報をもとに編集部が整理。順番は人数の多さではなく、この記事で紹介する順。
ベイカレント出身者の行き先は、大きく5つの方向に分かれます。コンサルの経験を活かして同じ業界にとどまる人もいれば、事業会社やスタートアップで当事者として事業を動かす側に回る人、そして自ら会社を作る人もいます。
特徴的なのは、最後の「起業」の多さです。出身者が創業・代表を務める企業は、公開されているマップで確認できるだけでも20社を超えます。
Chapter 03理由|なぜ、出口が広いのか
ベイカレントの出身者が、業界も職種も問わず評価される理由は3つあります。
一つ目はワンプール制です。部門に分かれず、案件ごとに業界もテーマも変わるため、知らない領域に飛び込んで短期間で成果を出す経験が繰り返し積まれます。
二つ目は、案件が戦略の提言で終わらず、実行まで続くことです。立場の違う関係者を巻き込みながら大規模なプロジェクトを動かした経験は、事業会社でもスタートアップでもそのまま通用します。
三つ目は、案件を創る側の経験です。ベイカレントは営業を専門職として独立させた会社で(BP職)、案件を生み出し人を配置する力が重視されます。起業家が多く生まれる背景には、この文化もあります。
幅広く経験し、実行までやり切り、案件を創る。この3つが揃うと、どこへ行っても「使える人」になる。出口の広さは、入社後の経験の広さの裏返しである。出口が広い理由
Chapter 04分布|出身者の会社を、分野で見る
ALUMNI FOUNDERS
ベイカレント出身者が創業・代表を務める主な企業
プライムウィング株式会社が公開している「ベイカレントOB 創業/代表企業カオスマップ」(2026年)を参考に、編集部が分野と時期で整理した。「上場」の表示も同マップによる。点線のアサインとビジョン・コンサルティングは編集部が追記。バイデンハウスは創業2006年だが、現代表の就任年(2022年)で分類している。
出身者が創業・代表を務める企業を分野で分けると、コンサルティングが最も多く、次いで人材・キャリア支援、自社サービスと続きます。
コンサルティングが多いのは自然です。ベイカレントで学んだ「営業と納品を分ける」「人を大量に採って育てる」という仕組みは、そのまま新しいファームの設計図になるからです。業界では、こうした出身者のファームが「ベイカレクローン」と呼ばれることもあります(次章で詳しく紹介します)。
人材・キャリア支援が多いのも特徴的です。ベイカレントは採用に力を入れる会社で、採用の現場を知る人材が育つことが背景にあると考えられます。アサインの小瀬村氏も、ベイカレントで中途採用の担当を経験しています。
Chapter 05一覧|出身者の会社を、すべて見る
マップに並ぶ会社に、編集部が確認した会社を加えた28社を、分野ごとにまとめました。上場した会社が4社、売上500億円を超えた会社、フリーランスのプラットフォーム、介護、保険、家族向けの金融サービスまで、行き先は驚くほど多様です。
TIMELINE
出身者の会社の、創業と上場
各社の公開情報・上場時の発表をもとに編集部が作成。創業年は設立年を含む。
2008年のケアリッツから始まり、2017年以降は毎年のように創業が続きます。そして2022年からは4年続けて上場が出ました。ベイカレント出身者の会社は、いま「作る段階」から「市場で評価される段階」に入っています。
コンサルティング17社
上場ノースサンド2015年設立・2025年上場
SAPとベイカレントを経た
前田知紘氏が、仲間約10人と設立。売上の約8割がITコンサルティング。従業員1,762名(2026年1月末)。
上場ライズ・コンサルティング・グループ2012年創業・2023年上場
業務範囲を固定せず常駐して支援する「ハンズオン」「スコープレス」が特徴。ベイカレントの上場も支えた投資ファンドが2020年から参画した。
上場情報戦略テクノロジー2024年上場
大手企業が自らシステム開発を主導する「内製化」を支援。顧客と一緒に作る姿勢を「0次」と表現する。
Dirbato2018年設立
ベイカレントで11年を過ごした金山泰英様が創業。2026年3月期に売上505億円、「10期で1,000億円」を掲げる。
ビジョン・コンサルティング2014年設立
ベイカレント出身の佐藤大介氏が設立。コンサルティング・新規事業・グローバルの3分野を展開し、従業員1,135名。
Re-grit Partners2017年設立
ベイカレントと外資系ファームを経た
山木智史氏が創業。DX支援を軸に、「1,000名の
CxOを輩出する」ことを掲げ、フリーランスや人材紹介の事業も持つ。
StrategyTec Consulting2019年設立
戦略とITのコンサルティングに、SaaSや地方創生の事業を組み合わせる。戦略案件が全体の約4割を占める。
Activarch Consulting2020年設立
内資系大手コンサル・外資系ファーム・
野村證券の出身者が共同で創業。現場に入り込む「ハンズオン型」を掲げ、従業員143名(2025年2月)。
Sherpa consulting Parties2020年設立
代表の西宏明氏が設立。業務や組織の設計にとどまらず、それを実行するリーダーの育成まで伴走する。1期目から大手企業の案件を手がけた。
Rally Growth2021年設立
代表の
園田真之介氏が、
SIer・総合系コンサル・フリーランスを経て設立。中堅・中小企業のDXや新規事業を支援する。
MAVIS PARTNERSM&A支援
ベイカレントでM&Aストラテジー領域の責任者を務めた
田中大貴氏が率いる。M&A戦略と
PMIを支援。
WorkX2018年設立・上場準備中
東京海上日動とベイカレントを経た
東野智晴氏が創業。AI・デジタルによる変革を支援するコンサルティング「LeanX」と、
フリーのコンサルタント8,000名超と企業をつなぐ「ProConnect」を展開し、売上は2025年に28.5億円。
Gritwise2025年設立
ベイカレントの元常務執行役員加藤将氏が設立。ワンプール制と専任の営業組織を持ち、戦略からITまで一貫して提供する総合ファームを目指す。
HIGH PORTER2023年設立
凸版印刷、ベイカレント、
アビームを経た
村井大志氏が法人化。新規事業とスポーツ領域のコンサルティングを手がける。
バイデンハウス(Weiden Haus)2006年設立・2022年に現代表
ブランド・マーケティング領域のファーム。IT系コンサルを経て参画した石崎健人氏が2022年に代表に就き、経営を立て直した。
BiT&CompanyITコンサル
大手ファームやSIerでマネージャー相当を経験したメンバーが、IT×業務のコンサルティング、DD/PMI、AIによる業務改革などを提供する。
Third Baseコンサルティング
マップ上の分類のみ記載(公開情報で詳細を確認できず)。
人材・キャリア支援6社
アサイン編集部追記
新卒でベイカレントに入り、中途採用の担当を経てコンサルタントを務めた小瀬村卓実氏が創業。20〜30代のハイエンド層向けに転職支援を行う。
StockSun2017年創業
2016年にベイカレントへ入った株本祐己氏が翌年に創業。Webマーケティング支援とフリーランス組織を運営する。
bloom人材紹介・不動産
コンサル・金融・不動産領域のハイクラス転職支援と、不動産事業を手がける。ベイカレント出身のエージェントも在籍する。
Prime Wing採用代行
ハイキャリアに特化した
採用代行を手がける。本記事で参照したカオスマップの作成元でもある。
Kanaria人材・キャリア
ビジネスパーソン一人ひとりの志と、組織の成長をつなぐ支援を掲げる。
NINE&COMPANY人材・キャリア
マップ上の分類のみ記載(公開情報で詳細を確認できず)。
自社サービス・プロダクト5社
上場エアークローゼット2014年創業・2022年上場・編集部追記
NTT西日本、アビームを経て、ベイカレントでマネージャーを務めた
小谷翔一氏が共同創業。月額制のファッションレンタル「airCloset」を展開し、2022年に東証グロース市場へ上場した。
Sales Marker2021年創業
NRIからベイカレントに移った小笠原羽恭氏が4人で共同創業。検索行動から購買意欲の高い企業を見つける「インテントセールス」のSaaSを提供し、導入500社超。
ケアリッツ・アンド・パートナーズ2008年創業
ITコンサルティング会社を辞めて創業した代表が、IT化の遅れた介護業界に挑んだ。訪問介護は都内でトップクラスの規模に育ち、全社売上は100億円を超えた。
hokan2017年設立
2013年に新卒でベイカレントに入り、保険会社向けの支援を担った尾花政篤氏が設立。保険代理店向けの顧客・契約管理SaaSを提供する(尾花氏は2023年に退任)。
ファミリーテック2021年設立
ベイカレントなどを経た連続起業家中村貴一氏が設立。夫婦・家族で使える口座管理アプリ「ファミリーバンク」やクレジットカードを展開する。
「ベイカレクローン」と呼ばれる会社
このうちいくつかの会社は、業界で「ベイカレクローン」と呼ばれることがあります。営業とコンサルタントの組織を分け、部門を持たないワンプール制を取るなど、ベイカレントの仕組みを受け継いでいるためです。2025年には元常務執行役員が設立したGritwiseも加わりました。
ベイカレントで学んだ仕組みが、そのまま次の会社の設計図になる。これは、この会社の経験がどれだけ再現性のあるものかを示しています。ベイカレントを志望する人にとっては、入社すれば会社の作り方そのものを学べるということでもあります。
Chapter 06他ファーム|他のコンサルファームへ移る
コンサルからコンサルへ移る人も少なくありません。即戦力として動けるうえ、報酬水準も近いため、転職のリスクが比較的小さい選択です。
ワンプール制で幅広く経験した後、「この領域を深めたい」と思えた分野に特化したファームへ移るのは、よくある流れです。幅から深さへ、という順番で専門性を作れるのは、ワンプール制の出身者ならではの強みです。
Chapter 07事業会社|大手事業会社で、経営の側へ
大手事業会社は、コンサル出身者を経営企画・DX推進・新規事業といった中枢のポジションで迎えることが多くあります。
その先に経営トップがあることを示したのが、エス・エム・エスの後藤夏樹氏です。IBMのコンサル部門とベイカレントを経て2007年にエス・エム・エスへ入社し、2014年に代表取締役社長に就任。2025年12月に退任するまで、10年以上にわたり東証プライム上場企業を率いました。
コンサル時代のクライアントから声がかかり、そのまま転職する例もあります。現場で信頼を得たことが、次の扉を開くという形です。
Chapter 08成長企業|スタートアップと、金融へ
スタートアップやメガベンチャーは、事業の当事者になれることが最大の魅力です。事業責任者、経営企画、さらにはCOOやCFOといった経営幹部として迎えられる例もあります。ストックオプションによって、事業の成長をそのまま自分の成果として受け取れる可能性もあります。
もう一つの出口が投資銀行やファンドです。M&Aや投資の世界は報酬水準が高く、コンサルで数年経験してから移る道は定番になりつつあります。ただし採用枠は少なく、若手のポテンシャル採用が中心のため、動くなら早めの判断が必要です。
Chapter 09志望者へ|入社前に、出口から逆算する
ベイカレントを志望する人にとって、この記事の要点は一つです。ここは、次のキャリアへの入り口としても強い会社だということです。
ただし、出口の広さは自動的には手に入りません。ワンプール制は幅広い経験をくれますが、自分から希望を出して軸を作らなければ、経験は散らばります。
入社する会社は、次の会社を選ぶための会社でもある。出口を知ってから入れば、在籍中の数年の使い方が変わる。出口から逆算する
エージェントがこの会社を候補者に紹介するときも、入社後の年収や働き方だけでなく、その先の出口まで見せられると、候補者の判断はより確かなものになります。
For Agentsこのナレッジを、面談でどう使うか
ベイカレント志望の候補者に入社後だけでなく、出身者の出口(起業・他ファーム・事業会社・スタートアップ・金融)まで見せてください。
起業志向の候補者に出身者の創業例と、案件を創る経験(BP職を含む)が積めることを伝えてください。
専門性を不安視する候補者にワンプールで幅を得てから特化系ファームで深める、という順番の作り方があります。
出身者のキャリア相談で幅広い経験・実行力・案件を創る力の3点を、具体的な案件で言語化させてください。
出典:ムービン「ベイカレント出身者の転職先」、プライムウィング「ベイカレントOB 創業/代表企業カオスマップ」、各社の公式サイト・上場時の開示資料・プレスリリース、日本経済新聞ほか報道をもとに編集部が構成(2026年9月時点)。人物の経歴は公開プロフィールに基づく。
よくある質問
Qベイカレント出身者が作った会社は何社ありますか?
A公開されているカオスマップと編集部の確認分を合わせると28社で、コンサルティングが17社、人材・キャリア支援が6社、自社サービス・プロダクトが5社です。このうち
エアークローゼット、ライズ、
情報戦略テクノロジー、ノースサンドの4社が上場しています。
A大きく5つの方向があります。起業、他のコンサルファーム(外資戦略・特化系・新興)、大手事業会社(経営企画・DX推進・新規事業)、スタートアップ・メガベンチャー、投資銀行・ファンドです。
Aワンプール制で幅広い業界を経験し、実行まで担う案件で推進力を磨き、営業を重視する文化の中で案件を創る力が育つためと考えられます。コンサルファームを作る場合は、ベイカレントの仕組みがそのまま設計図になります。
Qベイカレントから事業会社で経営者になった人はいますか?
Aエス・エム・エスの後藤夏樹氏は、IBMのコンサル部門とベイカレントを経て2007年に入社し、2014年から2025年12月まで代表取締役社長を務めました。
Qベイカレントから他のコンサルファームへ移る人は多いですか?
A少なくありません。即戦力として動け報酬水準も近いため、外資戦略ファームや特化系ファーム、新興ファームへ移る例があります。
A業界・テーマを横断した経験、大規模案件を実行までやり切った経験、案件を創る力が評価されやすく、転職先の選択肢は広いと言えます。ただし自分で軸を作れているかも問われます。
Qベイカレント出身者が作った会社で上場しているのは?
Aエアークローゼット(2022年)、
ライズ・コンサルティング・グループ(2023年)、情報戦略テクノロジー(2024年)、ノースサンド(2025年)の4社が東証グロース市場に上場しています。このほかWorkXが上場を準備中です。
Aベイカレント出身者が立ち上げ、営業とコンサルタントの組織を分ける、ワンプール制を取るなど、ベイカレントの仕組みを受け継いだファームの通称です。ライズ・コンサルティング・グループ、
ビジョン・コンサルティング、ノースサンド、Dirbato、2025年設立の
Gritwiseなどが挙げられます。
Aベイカレント出身の前田知紘氏が2015年に設立した総合コンサルティング会社です。売上の約8割がITコンサルティングで、2025年11月に東証グロース市場へ上場しました。従業員は1,762名(2026年1月末)です。
Aベイカレント出身の東野智晴氏が2018年に創業した会社で、フリーのコンサルタントと企業をつなぐ「ProConnect」と、自社のコンサルティングを展開しています。売上は2025年に28.5億円で、上場を準備中です。
Ask AIこの記事をもとにAIに相談する
記事の内容を前提にして、あなたの状況に合わせた答えをAIに出させます。質問を入れて「ChatGPTで相談」または「Claudeで相談」を押すと、記事の要点と質問がセットになった状態で開きます。
記事本文の要点(見出しと本文の抜粋)がそのままAIに渡ります。Geminiは自動入力に対応していないため、押すとプロンプトをコピーしてGeminiを開きます。貼り付けて送信してください。候補者の実名・企業の機密は入力しないでください。AIの回答は記事の内容に基づく参考情報です。
本記事は編集部の支援実務の経験に基づく見解です。個別の状況により最適な進め方は異なります。
THE
AGENT
執筆・編集: THE AGENT 編集部
運営:
株式会社Sync Ascent(事業立ち上げ・採用コンサルティング)。数千名規模のキャリア支援と人材紹介事業立ち上げの実務経験に基づき、現場で使える情報だけをお届けします。|最終更新: 2026.09.21
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