転職ドラフトは、企業が会う前に年収を提示して指名するITエンジニア限定の競争入札型サービスです。現年収は見えない・提示年収は他社に公開される。この徹底した透明性が、条件のすれ違いを構造的に消します。
※本記事の数値・仕様は公式サイトおよび公開情報に基づきます(2026年9月時点)。料金の詳細は変更されることがあるため、最新情報は必ず公式にご確認ください。
転職ドラフトは、株式会社リブセンスが2016年から運営するITエンジニア限定の転職サービスです。プロ野球のドラフト会議のように、月1回の開催回に企業とエンジニアが参加し、企業は候補者のレジュメだけを見て、具体的な年収を提示して指名します。ローンチ以降計71回開催・延べ参加33,000名以上、各回平均600名以上が参加(2024年時点の公表)という、エンジニア界隈で独自の地位を持つイベント型媒体です。
エンジニア側にはレジュメ審査があり、合格率は約50%。スキルの言語化ができる層だけが参加しているため、母集団の密度が構造的に保たれています。マネーフォワード、サイバーエージェントといった利用企業も公開解説で紹介されています。
転職ドラフト公式を見る→
この媒体のルールは徹底しています。①候補者の現年収は非公開スキルと経験だけを見て値付けする必要がある ②提示年収は最低400万円(業務委託は最低時給3,600円)③提示額は媒体上で他社にも見える。安い指名は候補者にも競合にも一目瞭然になる。
この設計が生む効果は明快です。当サイトの媒体別分析(スカウト戦略)でも触れた通り、指名への反応率は90%超と極めて高い条件が最初から明確なため、「話を聞いてから失望する」というスカウト最大の離脱要因が存在しないからです。リブセンスの調査では平均提示年収は5年間で147万円上昇し、800万円以上の提示が約4割を占めるなど、ハイクラス化も進んでいます。
料金は公開解説ベースで、年間の利用料(50万円と紹介)+採用成功時の一律報酬(正社員160万円・業務委託30万円と紹介)という構成です。年収連動ではない一律報酬のため、年収700万円のエンジニアなら理論年収15%型(105万円)より高く、1,000万円なら(150万円)と同等以下。採用単価の損益分岐を自社の想定年収帯で計算する価値があります。短期離職時の返金規定もあります。※金額は変更され得るため、正確な現行料金は必ず公式に確認してください。
見落とせないコストは「指名の設計工数」です。レジュメを読み込み、根拠のある年収を提示し、指名理由を書く:1件の指名が重い媒体なので、通数で押す運用とは真逆の体制設計(運用体制の記事)が必要です。
反応率90%超とはいえ、競争入札なので勝負は提示額と指名理由の質で決まります。効くのは、①レジュメの技術的な固有名詞(設計判断・技術選定・OSS活動)への具体的な言及 ②年収提示の根拠(この経験を当社ではこう評価した)③入社後に任せたい技術課題の明示。テンプレ賛辞が最も嫌われる層(LAPRAS分析と共通)です。
向いているのは、エンジニアの市場価値を正しく値付けできる(=現場を巻き込める)企業、条件の透明性で誠実さを示したい企業です。年収を「会ってから調整したい」文化の企業には根本的に合いません。エンジニア採用チャネル全体の中では、Green(分析記事)が面の定番、ドラフトが点の一本釣りという役割分担になります。
転職ドラフトは、審査合格率50%の母集団に、現年収非公開・提示額公開という競争入札で年収を先に示す指名型媒体。条件の透明性がスカウト最大の離脱要因を消し、反応率90%超という異例の数字を生む。料金は利用料+一律報酬型で、勝負は提示額の根拠と技術への具体的言及の質。エンジニアを正しく値付けできる企業のための媒体である。
記事の内容を前提にして、あなたの状況に合わせた答えをAIに出させます。質問を入れて「ChatGPTで相談」または「Claudeで相談」を押すと、記事の要点と質問がセットになった状態で開きます。